ルネサスの自動運転用半導体、トヨタが2020年モデルに量産採用

2017年11月1日 21:44

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ルネサスは、トヨタ、デンソーと自動運転車の早期普及を強力に推進(写真:ルネサスの発表資料より)

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 ルネサスは10月31日、トヨタとデンソーが2020年の実用化に向けて開発中の自動運転車に、同社の自動運転車向けソリューションが採用されたと発表した。

【こちらも】ルネサス、車載プラットフォーム「R-Car」が人工感性知能に対応

 トヨタが2020年に市場導入を予定している「Highway Teammate」の主要ベンダーに選出されたというのが、今回の発表だ。デンソーの役割は、ルネサスの半導体を用いて先端運転支援システムを構築し、トヨタに納品する。

 今回採用された半導体は、自動運転時代に向けたオープンなプラットフォーム「Renesas autonomy」内の頭脳「R-Car」、車載制御用マイコン「RH850」などである。

●「Highway Teammate」とは

 「Highway Teammate」は、トヨタが2020年頃の実用化をめざし開発中の自動運転実験車であり、レクサスGSをベースに改造。自動車専用道路において入口から出口まで自動走行するレベル3を目指した実験車だ。

 実際の交通状況に応じて車載システムが適切に、認知・判断・操作することにより、自動車の専用道路での合流、レーンチェンジ、車線・車間維持、分流などを実現する。この役割の一部を、「Renesas autonomy」プラットフォーム内の「R-Car」と「RH850」が担う。

 トヨタの発表によれば、ETCゲート通過後の入口内で自動運転に切り替え、自動走行を開始。車載システムは、高精度地図情報との照合により自車両の位置を高い精度で把握するという。

 周辺障害物や周辺車両の状況を、車両の各所に搭載した複数のセンサーにより認識し、目的地に応じたルートやレーンを選択。走行ラインと目標速度を生成した上で、ハンドル、アクセル、ブレーキを自動で操作する。

●「Renesas autonomy」とは

 「Renesas autonomy」は、ルネサスが4月に発表した自動運転時代に向けた新たなコンセプトである。自動運転に要求される複雑かつ高度な技術をオープンなプラットフォームとして提供し、各分野の優れた協業他社の技術を囲い込み、より優れたものを目指すのであろう。R-Carコンソーシアムには、アプリ・OS・開発環境・LSIベンダー・設計会社など約200社が集う。

●自動運転(ルネサス、「Renesas autonomy」)のテクノロジー

 車載マイコンで世界トップのルネサスが、オープン化を推進するのは、協業が必須と考えるからであろう。より高度な自動運転には、人工知能、クラウドや情報通信、地図やアプリなど、多くの技術が融合する。そこで開発されたアルゴリズムやAIなどが、車載マイコンにインストールされるかが、今後の車載半導体のシェアを決めていく。

 自動運転の実用化に向けては、新たな技術を車載マイコンやSoC(System on a Chip)に組込み、ユースケースに合わせた性能と消費電力のトレードオフといったチューニングが重要という。それらの実績に加えて、サイバー攻撃から守るセキュリティ技術や故障時を想定した機能安全技術の保有は強みであろう。

 他方、ルネサスは同日、中国に「新エネルギー自動車ソリューションセンター」を11月1日に設立すると発表した。トヨタのみならず、5月に発表した中国の自動車メーカ長城汽車との戦略的協業を加速するものと思われる。(記事:小池豊・記事一覧を見る

関連キーワードトヨタ自動車レクサス(LEXUS)中国自動運転セキュリティクラウド人工知能(AI)デンソールネサスエレクトロニクス半導体サイバー攻撃

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