株高に続き原油価格も上昇、その要因は!?

2024年3月24日 15:47

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●原油価格が在庫減少を受けて上昇

 ロイター通信によると、米国エネルギー局(EIA)が20日に発表した原油在庫は、15日までの週は前週比200万バレル減少し、2週連続の減少となった。

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 ガソリン在庫も減少しており、堅調な燃料需要であることを示している。

 WTI原油先物価格は3月に入り、1バレル=80ドルを超えており、4カ月ぶりの高値となった。

 株高傾向にあり、FRBの利上げも気になるが、原油価格はこのまま高値が維持されるのだろうか?

●在庫以外にも気になる地政学リスク

 昨年から続く、イスラエルとイスラム組織ハマスとの紛争だが、イスラエルのネタニヤフ首相は、ハマスの最後の砦であるパレスチナ自治区ガザ最南部のラファ攻撃を進める考えを示している。

 イスラエルはラファ制圧を目指していると見られ、今後も戦況の悪化が懸念される。

 ウクライナとロシアの戦争も終わりが見えない。3月の中旬からウクライナはロシアの製油所へのドローン攻撃を強めており、ロイターの分析では、一連の攻撃でロシアの製油能力は約7%が停止したと見られている。

●今後も原油高が続くのか?

 モルガン・スタンレーは、OPEC(石油輸出国機構)やOPECプラスの自主減産とロシアの製油所へのドローン攻撃を受け、北海ブレント原油価格の見通しを引き上げ、1バレル=90ドルとしている。

 今後の原油価格は供給側の問題もあるが、需要の方も価格を大きく左右するだろう。

 IEA(国際エネルギー機関)の見通しでは、自動車の燃費改善やEVの普及、世界的な景気減速などが石油の需要へ逆風になると分析している。中国の経済指標の悪化も懸念している。

 3月のFOMCでは金利引き下げ見通しが年3回で維持され、サプライズは無かった。

 もし米国の景気悪化が顕著でインフレの鎮静化が確認できれば、金利の引き下げペースを上げるかもしれないが、現状では変わらないと予想される。

 利下げペースが上げれば、株高につられて原油先物価格も上がることも考えられ、高止まりとなるかもしれない。

 しかし、その時は需要も悪化している可能性も高く、下落圧力に押され、大幅に上昇することも考えにくい。(記事:森泰隆・記事一覧を見る

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