日産「瀕死」利益率66%減で、成長戦略示せず! 現状情勢の説明に終始

2019年11月18日 08:52

小

中

大

印刷

(c) 123rf

(c) 123rf[写真拡大]

写真の拡大

 日産自動車の減益が止まらない。カルロス・ゴーン元会長が逮捕されてから業績悪化が続いているが、これは「カルロス・ゴーン元会長が抜け、リーダーシップが弱まった結果」と言った単純なものではない。日産がとってきた、この20年余りの経営戦略の誤りが全て表れていると言えるのだ。

【こちらも】日産、通期業績予想を下方修正 営業利益53%減 減配も発表

 コストカットすれば回復するような状況ではない。「造り方」の改革が必要なのだ。品質問題が表面化した時、「マニュアルの整備と社員教育」しか対策として打ち出せなかった経営方針のミスは、現代の自動車メーカーが置かれているビジネスモデルを理解できていないことを示していたからだ。

 その根本にあるのは、「資金効率は造り方で決まる」ことを理解できていないことだ。世界の製造業を動かした「トヨタ生産方式」を真に理解できていないのだ。なぜか、世界の経営者は「トヨタ生産方式が日本経済を作り上げた」と言っても過言でないことを認めない。「フォード生産方式」に比べて数千倍とも考えられる資金効率のメカニズムを理解しようとはしないのだ。

 それでも、世界中の製造業は「トヨタ生産方式」を採用している。製造業に限定せず、かなりの産業で「トヨタ生産方式」により資金効率(キャッシュフローではない)を上げることに成功しているのだ。

 例えば、「コンビニはトヨタ生産方式の応用である」と伝えると、ほとんどの専門家は「???・・・」となってしまう。金融知識の豊富な専門家でも、資金効率が「在庫金額」にとどまらず「取り回し」の問題であることに気付かない。

 日産の今回の決算報告では「成長戦略を示せず」現状の情勢説明に終始した。成長戦略とは、トヨタのTNGAやマツダのスカイアクティブ・テクノロジーなど、各社が進める生産方式の推進である。それに即した商品開発を進める体制整備が必要だ。これには、日産の現状では最低5年の年月が必要となるだろう。これはカルロス・ゴーン元会長の視野にはなかったことで、販売奨励金頼みの販売施策を脱しなければならない。

 日産がこれまでのように3社連合で進めるのであれば、TNGAの方向性が必要であるし、それほどの量産を望まないのであればスバルの販売戦略が有効であろう。それでも商品開発スケジュールが計画的となっていないのはどうしたことであろう。場当たり的に感じてしまう。

 至急、グループ全社の統合した方針が必要だ。それをルノーが理解しているとは思えない。まして、マクロン・フランス大統領にとっては政治の道具でしかないのであろう。3社連合で進むのは絶望的とも見える。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

関連キーワードマツダトヨタ自動車トヨタ日産自動車スバルカルロス・ゴーンフランスルノーTNGA

広告

財経アクセスランキング