トヨタ・新型クラウン/カローラ・コネクテッドカー(2) 法定整備はディーラーの重要な利権

2018年5月29日 19:42

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■自動車法定整備は重要な利権

 整備は、できるだけ簡素で手間暇がないほうが良いのがユーザーの立場だ。コネクテッドカーとして、リアルタイムで車両の状態がつかめ、整備時間も短いほうが良いのは分かり切っている。しかし現在は、車検整備、法令点検などはディーラーの重要な利権となっており、その必要性がなくなると、ディーラーの存立が危機に瀕すると共に、ユーザーとのつながりも危ぶむ向きもある。たしかに、大きな売り上げをディーラーは失うこととなる。

【前回は】トヨタ・新型クラウン/カローラ・コネクテッドカー(1) 先輩は建設車両の小松製作所

しかし一方で、センサーの情報をリアルタイムで掌握できるのはディーラーのみであり、むしろ切っても切れない関係性を生み出すチャンスでもある。受注をネットで済ませると共に、ディーラーの存在意義自体を考え直す必要がある。これは、国会での議論が必要な問題だ。

■問題は「メーカー/ディーラーがユーザーの立場をとるか?」

 本来、コネクテッドカーになれば、修理の手間、費用が節約できて、ユーザーの利益になるのだが、現在のディーラーの姿勢は「無用な整備をさせる」傾向にある。売上を上げるためならば「技術的嘘もつく」と言うのが実態だ。よって、無用な整備を減らすことが出来るのかは、ユーザーが車についての技術的認識を向上させる必要がある。ユーザーは、整備に強くなければ損をすると言えるだろう。さらに、「法定整備」が利権になっているのは「官僚組織」が主体だからだ。車検制度などのシステムの変更ができるか、国会での法整備次第だ。国民は騙されないようにしなければならない、悲しい状態だ。

 法定整備の簡素化は、例えばブレーキパッドの残存厚の点検が常に必要だが、システムをセンサーに置き換えれば、走行距離や運転の仕方で大きく変わる変動をセンサーでとらえ、減ってきたら交換すればよくなり、定期点検で見る必要はなくなる、などの積み重ねだ。関係組織がこの法定点検を手放す気がないことは、今回の日産自動車、スバルが起こした「無資格者、新車検査」などの事件に対する国土交通省の姿勢でも分かる。新車検査の簡素化よりも、確実な実施を優先するのは当然としても、簡素化の検討を公表していない。

 メーカーとディーラーの関係を見直すきっかけともなるので、ぜひとも検討を進めてほしいものだ。最近トヨタが始めた、役員を各地方のディーラーに派遣して責任を待たせるなどの対策に、この問題の始まりがあるのかもしれない。「経営者は現場に立て」であるので、トヨタの経営陣は、現在のディーラーが行っている販売テクニックにまで入り込んで、「詐欺まがいのウソ」が営業トークにならないように配慮していくべきだろう。(kenzoogata)

関連キーワードトヨタ自動車日産自動車クラウンスバルカローラ国土交通省

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