韓国の9月上旬輸出が過去最高、半導体が47.1% 年間1兆ドルも視野

2026年9月13日 00:16

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記事提供元:Tech Times

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AIサーバー向けメモリーなどの需要を背景に、韓国の2026年9月1~10日の半導体輸出額は前年同期比270.1%増となった。韓国関税庁の暫定集計では、半導体は輸出総額の47.1%を占め、韓国の輸出拡大を強くけん引した。現在の勢いが続けば年間輸出額が1兆ドルに達する可能性も意識される一方、半導体への依存度の高まりは外需の変化に左右されやすい構造も浮き彫りにしている。

■9月上旬の輸出額は過去最高

韓国関税庁が9月11日に発表した暫定値によると、9月1~10日の輸出額は349億7300万ドルで、前年同期比82.6%増加した。各月の1~10日として過去最高となり、操業日数を考慮した1日当たりの平均輸出額も82.6%増の41億1000万ドルに達した。2025年同期、2026年同期とも操業日数は8.5日だった。

輸出拡大を主導したのは半導体である。半導体輸出額は前年同期比270.1%増の164億8300万ドルとなり、輸出総額に占める割合は前年同期の23.2%から47.1%へ上昇した。もっとも、この統計の「半導体」にはHBMだけでなく、DRAMやNANDフラッシュなど幅広い製品が含まれる。47.1%のすべてをAI向け半導体とみなすことはできないが、AIサーバー向けメモリー需要が輸出増加を支える重要な要因となっている。

同期間の輸入額は前年同期比20.7%増の246億600万ドルだった。輸出の伸びが輸入を大きく上回った結果、貿易収支は103億6700万ドルの黒字となり、9月1~10日の期間として過去最大を記録した。

■年間輸出額は前年の通年実績を突破

2026年の累計輸出額は9月10日時点で7285億6100万ドルとなり、前年同期比54.1%増加した。韓国は9月5日の時点で累計輸出額が7094億ドルに達し、2025年通年の7093億ドルを上回っている。前年の年間実績を117日早く突破した計算になる。

輸出の勢いが続けば、2026年の年間輸出額が1兆ドルに達する可能性がある。実現すれば、米国、中国、ドイツに続く規模となる。ハン・ソンスク首相も7月に開かれた韓国貿易協会の創立80周年記念式典で、年間輸出額1兆ドルを視野に入れながら、世界の輸出上位5カ国入りを目指す方針を示した。

ただし、1兆ドル到達は現時点で確定したものではない。今後の半導体市況、主要国の設備投資、通商政策や為替などによって輸出額は変動する可能性がある。

■AI需要が押し上げる高帯域幅メモリー

半導体輸出を支える製品の一つが、高帯域幅メモリー(HBM)である。HBMは複数のDRAMダイを垂直に積層し、TSV(シリコン貫通電極)で接続するメモリーで、AIアクセラレーターなど大量のデータを高速に処理する半導体に採用されている。

HBMは、演算を担うGPUや専用アクセラレーターの近くに配置され、広いインターフェースを通じて大量のデータを転送する。JEDECが策定したHBM4規格では、2048ビット幅のインターフェースと最大毎秒8ギガビットの転送速度により、1スタック当たり最大毎秒2テラバイトの帯域幅が規定されている。

AIアクセラレーターでは、演算性能だけでなく、メモリーから演算装置へどれだけ速くデータを供給できるかが性能を左右する。こうした情報処理の構造から、AIサーバーの増設はHBMをはじめとする高性能メモリーの需要拡大につながっている。

韓国にはサムスン電子とSKハイニックスという大手メモリーメーカーがあり、両社はHBMや先端DRAMの生産を拡大している。SKハイニックスは2024年、TSMCとHBM4の開発および次世代パッケージング技術で協力する覚書を締結した。HBM4のベースダイにTSMCの先端ロジックプロセスを採用し、同社の先端パッケージング技術「CoWoS」との統合を最適化する計画である。

■台湾向け輸出が急増

輸出先別では、中国向けが前年同期比103.0%増の79億5300万ドル、米国向けが137.5%増の70億2800万ドル、台湾向けが176.0%増の31億8600万ドルとなった。中国、米国、台湾の上位3カ国・地域で輸出総額の51.9%を占めた。

台湾向け輸出はベトナム向けを上回り、台湾が韓国にとって3番目に大きい輸出先となった。台湾向けの約70%を半導体が占めており、AIアクセラレーターや先端パッケージングを含む半導体サプライチェーンの拡大が貿易統計にも表れている。

TSMCのCoWoSは、GPUやカスタムアクセラレーターなどのロジック半導体とHBMをインターポーザー上で接続するパッケージング技術である。韓国のメモリー産業と台湾の半導体製造・パッケージング産業は、AI向け半導体の供給網を通じて結び付きが強まっている。

一方、米国向けや中国向けの輸出増加について、個別企業のAI投資や供給網多様化だけを直接の原因と断定することは難しい。今回の速報値は国・地域別の輸出総額を示すものであり、輸出増加には半導体価格や出荷時期、幅広い品目の需要変動も影響する。

■半導体以外の主要品目も増加

9月上旬の輸出増加は半導体だけに限られない。石油製品は前年同期比57.0%増、乗用車は10.0%増、船舶は66.8%増、鉄鋼製品は10.3%増となった。コンピューター周辺機器も93.1%増加した一方、精密機器は4.8%減少した。

輸入では、半導体が91.5%増の49億4700万ドル、半導体製造装置が44.8%増の13億2800万ドルとなった。原油は3.5%増えた一方、機械類は2.7%、ガスは9.7%、石油製品は38.4%それぞれ減少した。原油、ガス、石炭を合わせたエネルギー輸入額は1.5%増加した。

半導体と半導体製造装置の輸入増加は、韓国内での半導体生産や設備投資の活発さを示す材料となる。サムスン電子は平沢のP5工場の建設を進め、SKハイニックスも龍仁半導体クラスターへの投資を拡大している。

■輸出拡大の一方で高まる集中度

9月上旬の輸出では半導体が47.1%を占めたが、これは10日間の暫定値であり、年間を通じた輸出構成と同一ではない。それでも、一つの品目が短期間の輸出総額の半分近くを占めたことは、韓国経済における半導体市況の影響力が一段と強まっていることを示す。

AIデータセンターへの投資が続く間は、HBMや先端DRAMへの需要が韓国の輸出を押し上げるとみられる。一方、顧客企業の設備投資方針、メモリー価格、競合メーカーの増産、米中間の輸出規制などが変化すれば、輸出額にも影響が及ぶ可能性がある。

韓国政府は半導体、乗用車、船舶などの主力品目を強化すると同時に、輸出品目と市場の多様化を進める方針を示している。今回の記録はAI関連需要が韓国の輸出を大きく押し上げていることを示すとともに、その成長を持続させるには、半導体の競争力と輸出構造の幅広さを両立させる必要があることも映し出している。

元記事: South Korea Chips Hit 47% of Exports as AI Demand Shatters September Record

※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

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