翻訳機能付きスマートマスク、羽田空港で販売

2021年4月15日 17:21

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喋ると8カ国語に自動翻訳してくれる次世代型マスク「C-FACE」(画像: ドーナッツロボティクスの発表資料よりより)

喋ると8カ国語に自動翻訳してくれる次世代型マスク「C-FACE」(画像: ドーナッツロボティクスの発表資料よりより)[写真拡大]

 かけるだけで多言語翻訳をしてくれる次世代型ハイテクマスク「C-FACE」が、羽田空港で購入できるようになった。開発したドーナッツロボティクスと日本空港ビルディングが4月15日から5月31日まで、ポップアップストアを開設する。法人向けに導入の相談窓口も併設した。

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 2020年12月から、HANEDAショッピングサイトで「C-FACE」を販売していたが、期間限定で実際に体験してから購入できるようになる。「羽田空港版(トラベルパック)」は、翻訳機能の1カ月分の使用料も込みで6930円(税込)。同製品は羽田空港で実証実験を経て開発された経緯があり、異言語話者とのコミュニケーションを要する業務にも役立つと分かった。ストアでは企業からの相談や商談も受け付ける。

 「C-FACE」は、ロボット時術を応用して開発した「スマートフォンと連携するマスク」だ。離れた相手のスマホに声を届け、「声を文字にする」「8カ国語に翻訳する」ほか、議事録の作成も行う。現在は音と文字の伝達だが、今後はARやVRへの発展を計画している。

 使い方は、市販のマスクの上に取り付けるだけ。マスクをしたまま直線距離で10メートル離れた人にも声を届けられる。コロナ禍で医療従事者が患者と離れて診察できる点でも注目を集めている。大人数での会議では、マスクをしたまま話せば全員に声が届けられ、議事録も作成される。喋った言葉はスマホ画面に文字として表示することもできる。

 ドーナッツロボティクスは、福岡県北九州市でエンジニアとデザイナーが立ち上げたロボットベンチャー。これまでに約7億円の資金調達を行い、2017年には羽田空港ロボットプロジェクトに採択された。

 新型コロナウイルスの流行を受けて2020年にはロボット技術を応用したスマートマスクを発表。国内外のメディアで取り上げられ話題を呼んだ。「トップジャパニーズスタートアップ2021」で大賞も受賞している。(記事:土佐洋甘・記事一覧を見る

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