銅繊維シート「GUDシート」、新型コロナを不活化 群馬大らが証明

2020年12月26日 20:16

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オーバーマスクとしての使用例。(画像: 群馬大学の発表資料より)

オーバーマスクとしての使用例。(画像: 群馬大学の発表資料より)[写真拡大]

 新型コロナウイルス感染症が流行している中で、身の回りのものをいかに効率的に除菌するかが重要となっている。現在はアルコールなどで殺菌する方法が一般的であるが、人が触るもの自体に抗菌・抗ウイルス効果があることが望ましい。

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 そのような課題に対して、群馬大学と同大のベンチャー企業であるグッドアイは25日、両者が共同開発した「GUDシート」に高い効果があることが判明したと発表した。GUDシートは銅繊維に光触媒を担持したもので、新型コロナウイルスに対しても高い不活化作用があるという。

 GUDシートはグッドアイと群馬大学が共同出願した特許技術を基に開発されたもので、大腸菌などに高い殺菌効果があることが確認されてきた。殺菌効果は主に光触媒に起因するものであり、他の細菌やウイルスにも同様の効果がある可能性が高い。そこで今回の研究では、新型コロナウイルスに対するGUDシートの効果が調査されることとなった。

 GUDシートによる新型コロナウイルスの不活化を計測するためには、最先端の技術が用いられた。発光タンパク質を組み込んだ遺伝子改変コロナウイルスを使用することで、発光強度から増殖の程度を見積もるという技術である。発光強度を分析することで、通常の方法よりも短時間かつ高精度にウイルスの不活化率を計測することが可能になった。

 このウイルスが付着した指で対象物を触った場合に、プラスチックやステンレスでは次に触った人にかなりの量のウイルスが付着する。一方でGUDシートの場合は、次に触った人の指に全くウイルスが付着しないことが確認された。

 成形性にも優れるGUDシートの応用先として、例えば通常のマスクの上につけるオーバーマスクなどが挙げられる。さらには、つり革やドアノブのカバーなど不特定多数の人が触れる場所にも設置することが可能である。このような新型コロナウイルスを不活化する技術が実用化されることで、感染拡大を防止することが期待される。

 今回の研究成果について群馬大学は2021年1月5日に記者会見を行う予定である。また、GUDシートは朝倉染布よりインターネット販売されている。

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