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ディスコ過去最高益から見える半導体の今後
●ディスコが好決算で株高
半導体製造装置大手ディスコの2026年3月期連結純利益が、前年比2.0%増の1264億円と過去最高益を更新する見通しであることを受け、株価は一時15%高となった。
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売上高は初めて4000億円を超え、過去最高となる見通し。1月28日には株価が71300円で最高値を記録した。
同じ半導体株の米・エヌビディア株は昨年10月以降伸び悩んでいるが、ディスコの勢いは止まらない。
AI・半導体バブルはまだまだ続くのだろうか?
●ディスコとは?
1937年創業で、東京都大田区に本社を置く、シリコンウエハー加工機器、半導体製造装置の世界最大手である。日経平均、JPX日経インデックス400の構成銘柄でもある。
広島県呉市で工業用砥石メーカーとしてスタートしており、現在ではレザー技術を駆使し、1/1000mm単位の「切る・削る・磨く」技術で、半導体や電子部品の製造にかかわっている。
ダイシングソー(切断装置)は70%~80%、グラインダ・ポリッシャ(研削・研磨装置)は60%~70%の世界シェアを持つ。
●2026年も快進撃は続くのか?死角はないのか?
ディスコは台湾TSMCの主要サプライヤーでもある。TSMCが推進する先端パッケージ技術において、シリコンウエハーで極限まで削る技術は必要不可欠である。
NVIDIAが2026年後半に出荷予定の次世代AI半導体「Rubin」に搭載予定のHBM4の製造にも、ディスコの技術は欠かせないと言われている。
TSMCとNVIDIAだけでなく、中国向けの売上高も大幅に伸ばしている。米中が対立しても、どちらにも販売網を持つことは強みだ。
ディスコの“黄金時代”はまだまだ続きそうだが、思わぬ足かせもありそうだ。
台湾有事などの地政学リスクや、中国が半導体の自国生産に成功したり、昨年のDeepSeekのように半導体不要となる需給面のショックが考えられる。
またデータセンターがバブルになりつつあるが、供給過剰を指摘する声もあり、借り換えリスクや稼働率低下などにより、データセンターが稼働できないとなると、供給面に大きな影響を与える。
ディスコは円安で恩恵を受けている部分もあり、足元では介入警戒から円高が進んでいることから、決算に影響を与える可能性もある。これらの材料を利用した短期的な利益確定売りには、注意が必要だ。(記事:森泰隆・記事一覧を見る)
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