米国務省、Calibriを標準書体に

2023年1月22日 16:46

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記事提供元:スラド

米国務省が各部局に対し、Calibri を標準フォントとして使用するよう通達したそうだ(Ars Technica の記事The Verge の記事The Washington Post の記事John Hudson 氏のツイート)。

国務省では Times New Roman を 2004 年から標準フォントとして使用してきた。しかし、セリフ体の Times New Roman など装飾のある書体では OCR を使用した文字の読み取りが困難になるなどアクセシビリティの観点から問題があるため、サンセリフ体の Calibri が選ばれたという。アントニー・ブリンケン国務長官は事務局へ送るすべての文書で 14 ポイントの Calibri を使用するよう指示しており、2 月 6 日以降は海外拠点も含むすべての部局で要求される文書のすべてで Calibri を標準フォントとして使用する必要があるとのこと。

2004 年に開発された Calibri はパキスタンのナワズ・シャリフ首相 (当時) の文書偽造の証拠となるなど、たびたび文書偽造の証拠として注目を集めた。Microsoft は Office で英文編集時のデフォルトフォントとして 2007 年にそれまでの Times New Roman を置き換える形で Calibri を使用してきたが、2021 年にはデフォルトフォント変更の計画を発表して代替の 5 フォントに対する意見を募集している。「I」と「l」の区別がつかない Calibri のような書体では困る場面もあると思われるが、スラドの皆さんのご意見はいかがだろうか。 

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