国立天文台、新たなPV公開 「ダークマター」や「宇宙の進化」に迫る活動

2019年5月27日 08:55

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 国立天文台は5月22日、新たなプロモーション・ビデオ(以下、PV)を公開した。一般の関心が高い大型研究プロジェクトを取り上げて、その活動を紹介している。

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 今回公開された内容は、「すばる望遠鏡―ダークマター」「アルマ望遠鏡―宇宙の進化」「超大型望遠鏡TMT―生命の起源」などが取り上げられ、『宇宙からのメッセージに耳を傾ける国立天文台』というテーマを前面に押し出し、誰でも気軽に楽しめるPVになっている。

■ダークマター

 質量は持っているが光で直接観測できない存在、それが「ダークマター」である。遠くの銀河を観測すると、ダークマターの重力によって光が曲がり銀河の姿がゆがむ。

 ハワイ島マウナケアにあるすばる望遠鏡が、ダークマターの謎に挑んている。超広視野主焦点カメラ「ハイパー・シュプリーム・カム」で銀河を撮影、銀河の姿のゆがみをコンピュータで解析してダークマターの存在を視覚化する。見えないダークマターを「見る」取り組みである。

■宇宙の進化

 我々の身近にある元素、例えば酸素はどのようにしてつくられたのか。宇宙の誕生時(ビックバン)では、水素とヘリウムまでしか元素の合成が進まない。それよりも重い元素は星の内部でつくられ、超新星爆発で宇宙空間にばら撒かれる。我々に馴染みのある酸素もこのようにしてつくられた。

 南米チリの標高5,000mの高地にあるアルマ望遠鏡は、「視力6000」に相当する性能を持つ電波望遠鏡である。アルマは132億8000万光年かなたの銀河の中に酸素を発見した。酸素はビックバンからわずか5億年後には存在していたことになる。宇宙誕生から5億年後、すでに星の誕生と死のドラマが繰り広げられていた。

■生命の起源

 太陽以外の恒星を中心とした惑星系が次々と発見され、大きさが地球に近い惑星も見つかっている。「系外惑星の中に、生命が存在しているものがあるのか」これは人類共通の大きな疑問である。

 惑星の大気中に酸素や有機物を見つけることが出来れば、生命の可能性に繋がる。惑星大気中の物質の組成を調べるには、大気を透過する光を観測する。惑星は主星に比べて暗いため、惑星を観測するには、高感度の観測装置が必要になる。

 TMTは日本を含む5カ国共同で建設中の超大型望遠鏡である。その最大の特徴は492枚の鏡で構成される主鏡。この新しい望遠鏡で惑星に生命の兆候を探す観測に果敢に挑む。(記事:創造情報研究所・記事一覧を見る

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