国立天文台など、最古の始原天体「微惑星」の生き残りを太陽系の果てに発見

2019年1月29日 12:00

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発見された天体の想像図。(画像:国立天文台発表資料より)

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 70年前から存在を予測されていた「微惑星」が初めて実際に見つかった。京都大学、東北大学、神戸大学、国立天文台などの共同研究グループは、沖縄県宮古島市に設置した小型望遠鏡を用いた観測により、太陽系外縁部「エッジワース・カイパーベルト」において、惑星の形成材料になる始原天体「微惑星」の生き残りと見られる、半径およそ1km程度の星を、天文学の歴史上初めて発見した。

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 この種の星は彗星の供給源として70年以上も前に存在が理論的に予測されたが、すばる望遠鏡のような巨大望遠鏡をもってしても直接観測することは不可能であるため、発見されていなかった。

 そもそも太陽系の星々は、地球も含めてだが、今回発見されたものと同じような半径1kmから10km程度、つまりキロメートルサイズの小天体が衝突や合体を繰り返して成長し、生まれたものと考えられている。微惑星は無数にあり、一部は太陽系の果てにそのまま残っていると考えられたが、エッジワース・カイパーベルトは遠く、あまりにも暗すぎるこの種の星を発見することは最先端の天文学技術をもってしても困難であった。

 しかしそれがなぜ、逆に小型の望遠鏡で発見することができたのだろうか。それは、掩蔽(えんぺい)と呼ばれる天文現象に秘密がある。観測者から前方の天体が後方の天体の光を遮る現象を掩蔽というのだが、光ることもなければ光を反射することもほとんどない微惑星も、この掩蔽だけは起こすのである。時間にして0.5秒程度ではあるのだが、この掩蔽現象を恒星の動画の中からとらえたことで、今回の発見につながったのだ。

 使用された望遠鏡はなんんと市販の28cmサイズの望遠鏡である。観測システムそのものは独自に開発されたものだが、コストカットを重ね、わずか350万円で開発されたものだという。

 研究の詳細は、日本時間1月29日、英国の科学雑誌「Nature Astronomy」オンライン版に掲載される。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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