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光の家療育センター、介護ロボット導入 職員の腰痛予防や長期雇用促進に
慢性的な人手不足に悩まされている介護業界は以前から介護ロボットに注目していた。2013年には、政府がロボット介護機器の開発・導入促進に戦略的に取り組むことを発表。経済産業省と厚生労働省は介護ロボットの開発支援に踏み出していた。一方で、開発中の技術と、介護者や要介護者のニーズにギャップがあり、介護ロボットの普及がなかなか進んでいなかったが、介護業界に風穴を開ける動きがあった。
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埼玉医科大学グループの「埼玉医療福祉会 光の家療育センター」が、働きやすい職場づくりのため、東京理科大学発のベンチャー企業「イノフィス」が開発した「マッスルスーツ」を各職場に導入したと発表した。
光の家は、300名以上が入所可能な大規模な医療型障害児入所施設・療養介護施設で、重度の心身障害者を介護しており、入所者の年齢層は幼児から高齢者までが一緒に生活しているのが特徴。施設で働く職員は女性が多く、特に入浴介助と移乗介助では、身体の負担も大きく腰を痛めてしまう職員が多くいた。
今回導入された介護ロボット「マッスルスーツ」は装着型アシストスーツであり、介護職員が装着して業務することで「腰の負担を軽減する」という目的で採用され、特に動きのスムーズさ・装着の簡易さ・業務負担軽減効果に優れている。職員の腰痛予防をはじめ長期的に働きやすい環境作りの一助になりそうだ。
今後は、移乗介助・中腰姿勢での業務(排泄介助/シーツ交換/体位変換)、二人介助といった業務に使用し、特にどの業務で活用することが有効なのかイノフィスと共に検証を行っていく予定とのこと。
介護ロボットについては、メーカーなど開発側は時期尚早という見解がこれまで多かったようだが、今回の現場での導入で小さな風穴があいた。介護ロボットはいま日本が世界をリードできる分野の一つと見られ、最新テクノロジーと介護業界の連携がより一層進み、確固たる技術を獲得することを期待する。(記事:久保圭大郎・記事一覧を見る)
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