担当本部長が「成長牽引事業」とする医療・医薬品事業は、大日本印刷に登場するか

2026年3月31日 14:33

印刷

 3月25日付けの日刊薬業が『大日本印刷(7912、東証プライム)、医療・医薬品事業に注力 「強み」生かし、成長牽引事業へ』、と題する記事を配信している。取材に応じたメディカルヘルスケア本部長:池上健氏の上半身写真が添付されている。

【こちらも】石川製作所、防衛機器が収益押し上げ 株価は昨年来高値更新

 「印刷・情報の技術屋として培ってきた個人情報保護などのセキュリティ技術を、治験の被験者情報や診療記録などの文書管理に活用している。自社技術を生かせる領域で事業を拡大し、ゆくゆくは会社の成長牽引事業に育てたい考えだ」という内容が記されている。

 担当記者の河野さくら氏は、池上氏の「新規事業であり、先行投資」の位置づけを引用し、「ゆくゆくは大日本印刷の成長牽引事業に育てたい考えだ」と結んでいる。

 具体的にこの事業の売上高や、将来の事業目標は示されてはいない。が、可能性を覚えるだけに注目に値すると思う。

 配信情報も指摘しているように、以下の様な事実がある。

<大日本印刷は祖業の印刷事業で、出版社からデータを受け取り情報を過去する。岩波書店の「広辞苑」の初版から印刷・製本を引き受けている。広辞苑をデジタル化する時には機密情報を守りつつ、システム開発を支援した>。

<銀行通帳やキャッシュカード、クレジットカードの印刷も受託している。クレジットカード情報は、サイバー攻撃に狙われやすい。為にICカードの製造。発行業務を担う工場では従業員やログ管理、工場の構造などに、万全のセキュリティ対策を施している>。

<治験や原薬、製造受託も行っている。インクなどを扱っており、もともと合成技術は持っていた。原薬などの事業に親和性がある。但し医薬品の販売は強みとかみ合わない為スルー。基礎研究や非臨床試験などは事業として繋げられるかは、目下調査中>。

 だが調査中の歩みの中で、こんな事象も起こっている。

<シミックHDの子会社で治験施設支援を手掛ける:シミックヘルスケア・インスティテュートと治験関連文書の作成や授受、保管。管理業務の「クリニカルトライアルシンク」を共同開発した>。

 大日本印刷の収益動向はコロナ禍で足踏みを強いられたが、2022年3月期からは前25年3月期まで「平均増収率2.25%、18.45%営業増益」。と着実。

 26年3月期は進行中の3カ年中計の最終期。前期決算開示時点で「営業利益940億円」に引き上げた。本稿作成時点の株価は2906円。過去9年余の修正済み株価パフォーマンス2.46倍。IFIS目標平均株価3125円。日刊薬業の記事を株価が織り込む時は来るのだろう・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事