コロナ関連の破たん1808件に 景気回復の波及に期待 東京商工リサーチ

2021年8月7日 15:59

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 東京商工リサーチは6日、コロナ禍の影響で経営破たんした国内事業者数が1週間で38件増え、累計で1,808件(負債1,000万円以上)に達したと発表。緊急事態宣言の長期化で飲食関連などが引き続き厳しい中、自動車など製造業を中心に上場企業の業績は回復している。景気回復を広く波及させるためにも、ワクチンの早期普及が期待される。

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 東京都は6日、都内で新たに確認された新型コロナウイルス感染者数が過去2番に多い4,515人だったと発表した。前の週の同じ曜日から1,000人程度増える日が続く「爆発的」な拡大と言える状況。6日までの1週間における1日当り平均は3,820人(前週は2,501人、前々週は1,386人)。高齢者の新規感染割合は少ないものの、変異ウイルスの爆発的な拡大で重症患者数が増え、都内でも病床不足の懸念が高まっている。

 菅首相は6日の記者会見で、ワクチン接種が1日150万件ペースで進んでいると説明した。首相官邸のホームページでの公表によれば、すでに65歳以上の高齢者の80%以上が2回目の接種を終えた。また、総人口では45%以上が1回目を終え、32%以上が2回目を終えている。8月下旬に国民の40%以上が2回目を終える目標を掲げ、感染拡大の抑制を急ぐ。

 ワクチン接種が一定のペースで進む中、感染拡大が止まらないのは、緊急事態宣言下でも人出が増えているため。国内エアライン各社のお盆の予約は前年から大きく増え、過去の緊急事態宣言時と違いキャンセルは限定的だ。新幹線の予約状況も同様で、感染が更に拡大するリスクをはらむ。

 新型コロナウイルスの世界における累計感染者数は、米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によれば日本時間7日午前10時時点で2億165万人超、死者数は427万人超。中国武漢でコロナが最初に発見されてから1年半で感染者数は2億人を超えた。

 国別の最多は米国の3,569万人超、次いでインドが3,185万人、ブラジルが2,010万人。以下、フランス632万人、ロシア631万人、イギリス604万人、トルコ587万人と続く。全国で変異型が爆発的に増える日本は、100万人を超えた。50万人に達した4月上旬から4カ月間で更に50万人増えた。

 かかる状況下、東京商工リサーチは新型コロナウイルスに関連する経営破たん事業者数が、6日時点で1,808件(負債1,000万円以上)に達したと発表。破たん企業が雇用していた従業員数の累計は、判明している数だけで1万9,611人(前週比200人増)に達した。破たん事業者は、東京、大阪、神奈川、愛知等に集中し、飲食関連、建設業、アパレル関連、宿泊業に多い。

 上場企業の多くが2021年4~6月期決算の発表を済ませ、製造業を中心に前年同期からの増収が目立った。特にトヨタなど自動車メーカーの回復が鮮明で、幅広い業界へ波及している。ワクチンが普及し外出への制限がなくなれば、飲食関連や宿泊業も景気回復の恩恵を受けることとなりそうだ。一方、足元の感染状況から、厳しい状況はもう暫く続くものと考えられる。(記事:dailyst・記事一覧を見る

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