『クルマは造り方を売っているII』(2) トヨタ・スバル・マツダのグローバルプラットフォーム

2020年6月10日 12:02

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TNGAのハイブリッドシステム。(画像: トヨタ自動車の発表資料より)

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■グローバルプラットフォームの効能は資金効率の劇的向上

 トヨタ・プリウスとトヨタ・RAV4、マツダ3とマツダ・CX-30、スバル・インプレッサとスバル・XV等々、同じメーカーなら、プラットフォームはほとんど共通と言うべき状態を目指している。

【こちらも】『クルマは造り方を売っているII』(1) BMW先行か? AIで「マスカスタマイゼーション」

 たとえプラットフォームに付けられた呼称が違っていても、ラインでは共通に扱えなければ意味はない。セダンとSUVが基本は同じとは思えない出来だ。また、大きさが違っても基本は同じ構造となっていることにも工夫が必要だ。

 マツダは、形状は共通であっても、部材の板厚を変えることで強度・重量などを変えている。そのため、「プラットフォームが不明確だ」などと指摘されてしまっている。が、これはむしろ「狙い通り」と言えるのだろう。大変な努力を払って、各社はプラットフォームを造っている状態だ。

 それならなぜ、無理してまでプラットフォームの共通化を図るのであろうか?メリットは、「開発費の削減、共通化で生産数が多くなり、コストが下がる」とのことであろうか? いや、そのような小さな額ではない。

 実際は、中間在庫の削減、生産リードタイムの劇的短縮などにより、仕掛在庫、生産工場、倉庫、運搬手段、在庫管理、それに伴う膨大な土地、人件費など、決算書類の数字では見えにくい膨大な「総資金量」が削減されるのだ。場合によっては、工夫しない時と比較して1/1000とも考えられる。

 「トヨタかんばん方式」(欧米名リーン生産方式)の特徴である「多種少量生産(混流生産)」の企業であれば、当然に目指さねばならない【総資金量の劇的削減による資金効率の向上】が目的なのだ。

 それには、モジュラー設計などによって、車種バリエーションもモジュールの組み合わせで作り上げるなどの工夫が必要だ。しかし、その実現は数十年の時が必要である。

 世界に広がる生産拠点の周りにはサプライチェーンが出来ているが、稼働率の「平準化」を目指すと、生産量の調整が出来て、ラインの稼働率を80%以上に保つことも出来る。その時、他の生産拠点から他機種の生産を委託されたような場合、品質レベルが同じでなければならない。それにはサプライチェーンを含め、製造技術、生産技術のレベルを揃えなければならない。世界全体の生産拠点で行う必要が出るのだ。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

続きは: 『クルマは造り方を売っているII』 (3) BMW先行? 第4次産業革命(インダストリー4.0)

関連キーワードマツダトヨタ自動車SUVスバルBMWプリウスインプレッサRAV4CX-30

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