新型コロナ関連の破たん、192件に 増加ペースやや落ち着き 東京商工リサーチ

2020年5月30日 20:09

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 東京商工リサーチは29日、中国発・新型コロナウイルス感染症により破たんした事業者数が192件になったと発表。単月ベースでは、2月に2件、3月に23件、4月に84件と加速度的に増えていたが、5月は最終営業日となった29日の17時時点で83件と4月並みとなった。

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 地域別では東京都が41件と集中しており、42都道府県で1件以上の破たんが発生している状況はこの1週間で変わらない。一方、25日以降は緊急事態宣言が解除された首都圏等で多くの飲食店などが営業を再開したが、消費者は感染リスクを警戒し外出・外食を控えており、中小事業者を中心に資金繰りとの戦いは続く。

 日本政府は25日、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するための緊急事態宣言の対象として残っていた北海道、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県を外し、全国で宣言を解除した。また、東京都においては、都が示した「新型コロナウイルス感染症を乗り越えるためのロードマップ」のステップ1に移行し、一部業種への休業要請が緩和された。繁華街などでは飲食店等が営業を再開したが、営業時間の制約に加え客足も鈍く、引き続き赤字に陥っている事業者が多い。

 また、観光庁が29日に発表した統計によれば、4月に国内のホテル・旅館に宿泊した日本人の数は前年同月比71%減となり、外国人はもちろんのこと日本人客も激減する観光業界はさらに厳しい状況。東京都や北九州市を中心に第2波への警戒が強まる中、消費者心理を改善させるためにも、1日も早いワクチンの開発と流通に期待がかかる。

 新型コロナウイルスの世界における累計感染者数は、米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によれば日本時間30日14:00時点で592万人超、死者数は36万人を超えた。1日約10万人ペースで感染者が増えている。国別の感染者数は、米国の174万人超を筆頭に、ブラジル46万人、ロシア38万人、英国27万人、スペイン23万人、イタリア22万人、フランス18万人、ドイツ18万人、インド17万人、トルコ16万人、イラン14万人が続く。直近では、ブラジル、ロシア、インドといった新興国での増勢が目立つ。

 感染爆発の発信源となった中国は28日、全国人民代表大会の最終日において、「香港国家安全法」の導入を決定。日本を含む多くの民主主義国家が同法の施行に懸念を示す中、中国は香港への統制強化に踏み切った。世界中がコロナ対応に追われる状況下での決定だったことも各国の反感を買った。

 米国の中国に対する姿勢は、仮に秋の米大統領選で政権が交代した場合でも変わらないとの見方が強く、緊張感は強まるばかり。

 かかる状況下、東京商工リサーチは新型コロナウイルスの感染拡大に関連する経営破たん事業者数を集計した。29日17:00時点で192件に達し、このうち136件が負債1,000万円以上の私的整理ないし法的整理。業種別では、宿泊業(33件)、飲食業(30件)、アパレル関連(24件)が多く、これら3業種で約45%を占める。事業者等の家賃補助を目玉とする第2次補正予算案は6月上旬の決定が予想されるが、何より一刻も早い支給が求められる。(記事:dailyst・記事一覧を見る

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