「アップサイジング」で燃費向上 マツダ・スバル・スズキ実燃費は大排気量化で改善する

2018年10月24日 11:52

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スバル・新型フォレスター(画像: スバルの発表資料より)

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 しばらくの間、自動車の燃費改善には「ダウンサイジングターボが決め手」とばかりに、全メーカーが排気量を縮小してターボで圧縮比を上げ、大排気量と同じような低速トルクを求めてきた。それは成功しているかと思っていたのだが、このところ、各社は排気量をアップしてきた。それはなぜなのか?

【こちらも】マツダ・CX-5ガソリンターボ2.5Lはスバル・フォレスター、XVのe-BOXERに対抗か?

 スバルは、新型フォレスターを2.0Lから2.5Lに排気量を上げてきた。これによって低速トルクが向上し、街乗りで燃費改善が出来ることは推測できる。変速比を適切にすれば、全体に燃費改善が出来て、乗りやすくなることは考えられることだ。こうした動きの背景には、2018年10月から「WLTCモード」による燃費表示が義務付けられることがあるようだ。

 従来のJC08モードでは実走行との開きが激しかったが、WLTCモードになると、より実燃費に近く表示できる。しかし、燃費が悪化した印象は免れない。それは、WLTCモードのほうが、エンジンに高負荷での走行が多く、エンジンにとっては効率の悪い回転数での運転が増えるためだ。

 エンジンは低回転でも高回転でも効率は悪くなり、効率の良い回転数は中負荷での回転数に見られるのだ。だから、出来るだけ効率の良い領域でエンジンを回転させようとすると、大排気量のほうが有利になるのだ。レンジエクステンダーEVなどで発電専用にエンジンを回すのであれば、最も効率の良い回転で回せばよいのだが、従来の運転感覚に合わせようとすると、アクセルの開度に従って回転数を変えるしかないのだ。そこで現在、振動も音もしない発電専用エンジンの開発が進められており、リアオーバーハングの床下などに埋め込まれようとしている。

 実際の走行に関しても燃費を考えるなら、大排気量エンジンをゆっくりと回せる領域を増やせば、小型エンジンを高回転で回すよりも燃費は良くなることは知られている。そのため、現在のミッションの「オーバートップ」は、最高速度が出せるようにセットされているのではなく、燃費が良くなるように巡行回転数を押さえるセットアップになっている。MTなどでは最高速はオーバートップではなく、その下のギアで出るようになっているものが増えた。レースの加速性能などで考慮すれば、オーバートップでエンジンが吹き切らないのはラップタイムでは遅くなるのだが、実用車で高速道路を巡行するには、出来るだけエンジン回転を押さえたほうが、燃費が良くなるのだ。

 燃費測定モードに合わせた車のセッティングの賛否はともかく、カタログデータを良くするためなら、やはり測定モードパターンに沿ってセッティングせざるをえないだろう。JC08モードとWLTCモードを比べると2割ほど燃費が悪化するようだが、スバルは新型フォレスターでは1割ほどの悪化にとどめてきた。スズキも新型ジムニーシエラで、1.3Lから1.5Lに排気量を上げてきた。これからは、各メーカーで「アップサイジング」の競争が始まるのかもしれない。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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