JAXA、気候変動観測衛星「しきさい」始動 温暖化メカニズムの解明へ

2018年1月16日 09:38

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「しきさい」による日本列島・オホーツク海周辺の擬似カラー画像(写真: JAXAの発表資料より)

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 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、昨年12月23日に打ち上げた気候変動観測衛星「しきさい」の初期機能確認運用を実施している中で、1日から6日にかけて、同衛星に搭載された多波長光学放射計により、取得した画像を公開した。

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 地球温暖化のメカニズム解明とデータ収集を担う「しきさい」が活動を開始。今後の温暖化対策への大きな貢献を期待する。

●「しきさい」が目指すもの

 将来の気温上昇量の正確な予測に必要となる放射収支および炭素循環の変動メカニズム解明のため、「しきさい」による全地球規模での長期間継続的な観測・データ収集を開始。

 また、気候数値モデルを有する研究機関と連携し、気候数値モデルによる気温上昇量の予測誤差低減と様々な環境変化予測の高精度化に貢献する。

●観測センサの特長

 多波長光学放射計は、「しきさい」衛星に搭載されるセンサだ。近紫外から熱赤外域(380~12,000ナノメートル)においてマルチバンド観測を行う光学放射計である。

 最低2日に一度の頻度で、全球を全19波長で、観測する。衛星の進行方向に対して、前方と後方の偏光多方向観測するのは2波長。1キロメートルの分解能を持つ。

 前方と後方の間にて、直下多波長観測(可視・近赤外~熱赤外)をするのは17波長。内250メートル分解能を持つのは11波長、500メートル分解能を持つのは2波長、1キロメートル分解能を持つのは、4波長である。

 偏光観測機能により、これまでは精度よく捉えることが難しかった陸上エアロゾルを観測し、エアロゾルによる日傘効果の見積り精度を向上。加えて、多方向観測機能により、植生バイオマスの長期変動を監視し、植物生産量の計測精度を向上。

 以上を通して、気候数値モデルによる気温上昇予測の精度を向上させるとともに全球森林炭素量の監視ができるという。

●気候変動観測衛星(JAXA、「しきさい」)のテクノロジー

 近紫外から熱赤外までの19の観測波長帯(色)を持ち、偏光・多方向、近紫外観測といった特徴的な機能を持つ。

 「しきさい」は、1000キロメートル以上の観測幅で全地球を約2日間かつ高い分解能(250メートル)で観測。温暖化のメカニズムのための高精度データの取得と生活環境に関わるデータを取得。

 具体的には、雲・エアロゾル、植生などの温暖化予測の精度向上に不可欠なデータの他、漁場予測や、黄砂の飛来、赤潮発生状況の把握など、私たちの生活環境に関わるデータも取得する。(小池豊)

関連キーワード宇宙航空研究開発機構(JAXA)地球温暖化黄砂

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