InnoTrans 2026、出展3,190社で過去最多 AI展示も拡大

(Innotrans.de)[写真拡大]
鉄道・輸送技術見本市「InnoTrans 2026」が9月22~25日、ベルリンで開かれた。主催者の暫定集計では、出展者は59カ国から3,190社、来場者は120カ国超から約17万5,000人となり、ともに過去最多を記録した。AIを使った運行・保守技術や代替動力の車両が会場で紹介された。
■30周年の会場に3,190社が出展
1996年の初開催時に172社だった出展者数は、30周年を迎えた第15回で3,190社に達した。前回の2024年は2,946社で、今回は約240社多い。主催者によると、初出展は750社で、会場の全42ホールを含む20万平方メートルの展示区域が埋まった。
25カ国から32のナショナルパビリオンが参加し、日本、ブラジル、ジンバブエ、アルゼンチンも名を連ねた。メッセ・ベルリンのCOO、ディルク・ホフマンは、InnoTransを世界の鉄道業界が商談や連携を進める場と位置付けている。
9月22日の開幕式には、ドイツのシュテフェン・ビルガー連邦運輸相や、EUのアポストロス・チチコスタス欧州委員らが登壇した。同日には欧州鉄道産業連盟(UNIFE)が世界の鉄道市場を分析した「World Rail Market Study」の第11版を発表した。
■AI Mobility Labに47社、運行と保守の用途を紹介
AI関連の展示エリア「AI Mobility Lab」には47社が参加し、うち28社がInnoTransに初出展した。同エリアは2024年に公共交通部門のホール7.1aで始まり、2026年も同じホールに設けられた。AI、ロボット、サイバーセキュリティなどを扱い、会期中は毎日2回のAI見学ツアーも行われた。
ベルギーのOTIVは、AIを利用した鉄道車両の自律走行や運行自動化に関する技術を紹介した。Scout Roboticsは自律型の点検技術を展示。オーストラリアのDownerは、ドローンやLiDAR、レーザーなどで集めたデータから異常を検出し、報告書を作る工程の自動化を披露した。
Knorr-Bremseの貨物列車向け運転支援システム「LEADER Flow」は、進行方向の交通状況や経路のデータを使い、運転士に走行方法を提案する。同社によると、2025年に約400回の走行で実施した現場試験では、エネルギー消費量が平均10.2%減った。Alstomも、保守担当者による不具合の特定と対応を支援するAIアシスタント「Talk to my Train」を紹介した。
■屋外には113両、世界初公開は180件
屋外の線路展示では17カ国から113両が披露され、見本市全体では180件の世界初公開があった。中国のCRRCは、出力2,000キロワットの水素燃料電池ハイブリッド機関車「VELFORCE」を公開した。同社によると、搭載する燃料電池システムの出力は400キロワットで、複数のセンサーを使って周囲360度を把握する運転支援基盤も備える。
Siemens Mobilityは、車両とデジタルサービスを接続する機関車プラットフォーム「Vectron X」を展示した。Alstomは屋外に「Traxx」機関車2両と都市間列車「Coradia Stream」を出展した。
夜行列車の新たな客室案も会場の話題となった。Nox Mobilityは1~2人用の個室を中心とする試作案を、Luna Railは2層構造の座席・寝台案を紹介した。別の共同開発グループも寝台車構想「ALISA」の模型を展示した。
■相互運用性と次の開催地
会議プログラムでは、欧州各国の鉄道をまたぐ運行に関わる欧州鉄道交通管理システム(ERTMS)が議論された。ERTMSには、列車の速度や停止を監視する欧州列車制御システム(ETCS)と、列車・地上間の通信に用いる鉄道向け無線システムなどが含まれる。9月24日にはUNIFEが導入事例と今後の展開を扱う討論会を開いた。
会期中には、50人超のプログラマーが参加する初の「AI on Track」ハッカソンも行われた。最終日の9月25日には、車内空調の制御や運行ダイヤの調整などに取り組んだチームが表彰された。
メッセ・ベルリンは、アジア市場向けの見本市「InnoTrans Asia」を2027年9月7~9日にシンガポール・エキスポで初開催する予定だ。今回のベルリン会場にも同見本市のブースを初めて設けた。次回のベルリン開催となる「InnoTrans 2028」については、出展申請の受け付けを始めている。
元記事: InnoTrans 2026 Sets Record 3,170 Exhibitors; AI Earns First-Ever Dedicated Hall
※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。
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