Firefox 156公開、PDFビューアーを最大45%高速化 大容量JPEGのメモリ・CPU使用量も改善

2026年9月16日 20:37

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記事提供元:Tech Times

(Rubaitul Azad/Unsplash.com)

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Mozillaは2026年9月15日、デスクトップ向けWebブラウザー「Firefox 156」を正式公開した。内蔵PDFビューアーの起動を最大45%高速化したほか、大きなJPEG画像をページに合わせて縮小表示する際のメモリとCPUの使用量を改善した。内蔵VPNやDNS over HTTPSに関連するネットワーク障害を含む複数の不具合と、73件の脆弱性にも対処している。

■2週間ごとのリリース体制で公開

Firefox 156は、Firefoxの安定版が4週間から2週間ごとのリリースサイクルへ移行してから2回目のメジャーアップデートとなる。新しい周期の最初のリリースであるFirefox 155は9月1日に公開され、Firefox 156はその2週間後に登場した。

Mozillaは、リリース間隔を短縮しても、開発中の機能を急いで完成させることを意味するわけではないとしている。準備が整った機能や修正を安定版へ反映できる機会を増やし、リリース日程を予測しやすくすることが狙いだ。

■内蔵PDFビューアーの起動を最大45%高速化

Firefox 156では、オープンソースのPDF表示基盤「PDF.js」を使用する内蔵PDFビューアーの起動が最大45%高速化した。

Mozillaの公式リリースノートは高速化の割合を示しているが、測定条件やすべての内部実装までは説明していない。実際の効果は端末の性能やPDFファイルの内容、Firefoxの利用状況などによって異なる可能性がある。

行政手続きの書類や論文、請求書、領収書などをブラウザー内で開く利用者にとって、PDFを表示するまでの待ち時間を短縮する改善となる。

■大容量JPEGのメモリとCPU使用量を改善

もう1つの主な性能改善は、大きなJPEG画像をWebページの表示領域に合わせて縮小する際の処理に関するものだ。Firefox 156では、こうした画像を表示するときのメモリとCPUの使用量が改善された。

高解像度の画像を元の寸法より小さく表示する場合、ブラウザーはJPEGデータを画素情報へ変換し、ページ上で必要な大きさに合わせて処理する。今回の変更は、この過程で生じる負荷を抑えるものとなる。

Mozillaは公式リリースノートで具体的な削減率を公表していない。このため、メモリ使用量が一律に20分の1になるとは限らず、効果は画像の解像度、表示サイズ、端末環境などに左右される。大量の高解像度画像を含むページや、搭載メモリとCPU性能に余裕の少ない端末では、特に恩恵を受ける可能性がある。

■内蔵VPNとDNS over HTTPSの問題を修正

Firefox 156では、内蔵VPNを有効にしている一部の利用者で、Firefoxのネットワーク接続が完全に失われる問題を修正した。

Firefoxの内蔵VPNは、Firefoxから発生する通信をプロキシーサーバー経由で送信し、Webサイトから見えるIPアドレスを変更する機能である。端末全体の通信を保護するMozilla VPNとは異なり、Firefox内の通信が対象となる。無料で利用できるが、段階的に提供されているため、対象地域にいてもすべての利用者に表示されるとは限らない。

DNS over HTTPSを有効にしている環境で、接続先サイトがHTTPSに対応していない場合に、一部のサイトを読み込めなくなる問題も解消した。

■スポンサー候補をフランス、ドイツ、イタリアへ拡大

フランス、ドイツ、イタリアでは、アドレスバーに現地語版Wikipediaの候補と、スポンサー付きの候補が表示されるようになった。この機能は、すでに一部の地域で提供されている。

スポンサー付き候補は、Firefox Suggestの設定から無効にできる。対象となるのはスポンサー付きの候補で、ほかの種類の検索候補とは個別に管理される。

■画像、音声、字幕などの不具合を修正

リッチテキストエディター内の画像を別の位置へドラッグした際に、画像が移動せず長い文字列へ置き換わる問題が修正された。

Bilibiliなどのサイトで、MP4コンテナに格納された高サンプルレートのFLAC音声を再生できない問題にも対処した。ピクチャーインピクチャーのウィンドウを開いた後に動画プレーヤー側で字幕を有効にすると、字幕が表示されない問題も解消している。

ブックマークサイドバーでフォルダーとその中のブックマークをまとめて選択してドラッグした際に、ブックマークがフォルダー外へ移動する問題も修正された。スプリットビューで左右のペインを入れ替えた後、そのタブでページ内検索バーが使えなくなる不具合にも対処している。

Windowsでは、Firefoxが自動非表示に設定されたタスクバーの表示を妨げることがある問題を修正した。

■macOSの自動起動とWindows ARM64の動画処理に対応

macOS版では、コンピューターの起動時にFirefoxを自動的に開く設定が追加された。Firefoxの設定画面にある「一般」の「起動」セクションから指定できる。

ARM64プロセッサーを搭載するWindows端末では、WebRTCを利用したビデオ通話で、H.264映像のハードウェアデコードを使用できる場合がある。従来のソフトウェアデコードに代わって対応ハードウェアを利用することで、ビデオ通話中のCPU負荷や消費電力の軽減が期待できる。

■73件の脆弱性に対処

MozillaはFirefox 156に合わせて、セキュリティアドバイザリー「MFSA 2026-90」を公開した。CVE番号で数えると73件の脆弱性が修正され、Mozillaの評価では29件が「High」、24件が「Moderate」、20件が「Low」に分類されている。「Critical」に分類された脆弱性は含まれていない。

修正対象には、Audio/Video Web Codecsコンポーネントの解放後使用、Graphics: CanvasWebGLコンポーネントの境界条件の誤りによる権限昇格、DOM関連コンポーネントのサンドボックス回避、Firefox for Androidの権限昇格などが含まれる。

Mozillaは今回、社内で発見した複数のメモリ安全性の問題を包括的な1件のCVEへまとめる方式を改め、個々の不具合に対してそれぞれアドバイザリーとCVEを割り当てている。この変更により、従来のバージョンと単純にCVE件数を比較することはできない。

■Firefox 156の入手方法

Firefox 156はWindows、macOS、Linux向けに提供されている。既存の利用者には自動更新として順次配信され、Firefoxのメニューから「ヘルプ」「Firefoxについて」と進むことでも更新を確認できる。

UbuntuなどでSnap版を利用している場合は、Snap Storeを通じて更新が配信される。更新の適用にはFirefoxの再起動が必要になる場合がある。

元記事: Firefox 156 Ships Today: PDF Opens 45% Faster, JPEG Images Use 20x Less Memory

※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

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