火星が15年ぶりに大接近 六本木ヒルズの屋上で火星観望会開催

2018年7月20日 11:44

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7月31日21:00ごろの東京の空。火星のほか、土星、木星も見える(C)国立天文台

7月31日21:00ごろの東京の空。火星のほか、土星、木星も見える(C)国立天文台[写真拡大]

  • 2003年の火星大接近時に撮影された火星(C)国立天文台

●肉眼でもはっきり分かる、夜空に輝く赤い光

 2018年7月31日、15年ぶりに火星が大接近する。その距離は地球から5,579万キロメートル。地球一周が約4万キロメートルなので、それでもかなり遠い。しかし、6,000万キロメートルを切った距離になると「大接近」だ。火星は太陽系で地球のひとつ外側にある惑星で、直径は地球の約半分。約2年2カ月ごとに地球に接近する。最近では2003年に5,576万キロメートルにまで大接近し話題となった。

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 火星は大接近の前後、7月から9月上旬までは夕方から南東から上り始め、南を通り明け方には南西の空に沈む。その赤い光はマイナス2等と明るく輝くので、肉眼でもはっきり分かる。ちょうどその時期、同じ南の空に土星や木星も観察できる。

●東京の都心、海抜270メートルの屋上から星空を観察

 大きな夜空を見ながら観察をしたいと思うと、東京などの大都会ではビルやその明かり、街灯などが邪魔して、なかなか適当な場所がない。そこでおすすめなのが東京・六本木ヒルズで開催される「火星接近 観望会」だ。

 六本木ヒルズの屋上(海抜270メートル)に上がり、夜空を眺めることができる。見上げれば満天の夜空、眼下には東京のまばゆい夜景が広がる。高さは東京タワーの上階展望室「トップデッキ」(海抜250メートル)より20メートル高く、その東京タワーも真横に見える。流れ星や国際宇宙ステーション(ISS)の軌道も見つけることができるかもしれない。東京ならではの火星観望会だ。

 開催は7月27日(金)から8月3日(金)まで8日間。20:00から22:00まで(最終入場21:30)。「東京シティビュー 屋上スカイデッキ」(六本木ヒルズ屋上)にて。入場料は一般2,300円。主催は六本木ヒルズで年間さまざまな天文イベント、セミナーなどを開催している「六本木天文クラブ」。期間中は高倍率の望遠鏡を何台も設置し、天文の専門家が解説してくれる。

●全国各地で火星観望が開催。おすすめは標高2,000メートルの高峰高原

 六本木ヒルズ以外にも、北海道「りくべつ宇宙地球科学館(銀河の森天文台)」、沖縄県「石垣島天文台」、明石市立天文科学館、横浜市山下公園など全国各地の天文台や施設などでイベントが開催される。各地の情報はツイッター「大接近2018イベント情報」に詳しい。

 大自然の中で火星をみたい、という人には長野県高峰高原、標高2,000メートルにある温泉旅館「高峰温泉」がおすすめだ。毎日晴れた日には天体望遠鏡数台を使った観望会が開かれている。澄み切った空気の中、満天に広がる星空は感動的だ。(記事:norijun・記事一覧を見る

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