吉之助の両親の姿に涙!「西郷どん」第7話レビュー

2018年2月21日 07:10

印刷

■親子愛に涙があふれてしまう7話

 2018年大河ドラマ「西郷どん」の7話が2月18日に放送された。吉之助に思いを寄せる糸が他の人と結ばれる展開となった前回だが、7話では吉之助の元に嫁が来る展開となる。さらに、彼を支え続けた両親にも大きな変化が訪れた。

【前回は】異国文化に触れて吉之助にも変化が!「西郷どん」第6話レビュー

■母の体調を気遣った吉之助の判断

 以前から病気を患っていた祖父の龍右衛門(大村崑)が、ついに長い生涯に幕を下ろすことになった。吉之助(鈴木亮平)をはじめ、家族みんなで祖父の墓前で手を合わせていた。

 その中で祖母は「祖父は嫁を見られなかったのが心残りだった」と告げる。吉之助は自分に嫁は早いと言い出すも、父である吉兵衛(風間杜夫)や母の満佐(松坂慶子)も、口をそろえて「嫁をもらえ」と彼を焚きつけるのだった。

 実は、吉之助は斉彬(渡辺謙)の江戸への旅に付き添いたい気持ちもあり、まだ嫁をもらうつもりはなかった。しかし、祖父の病気をもらってしまった満佐の身体は悪くなる一方で、寿命は長くないことを吉兵衛から告げられる。その事実を聞かされた吉之助の心は、揺り動かされることになる。

■吉之助の嫁は美人ながら無愛想

 母の病状を聞いた吉之助は、自分の欲を抑えて嫁をもらうことを決心。そして、西郷家にやってきたのは伊集院家の須賀(橋本愛)という女性だった。彼女は顔立ちこそはっきりした美人なのだが、非常に無愛想で嫁を迎え入れた日の飲み会の席でも笑うことはなかった。

 それでも吉兵衛をはじめ多くの男たちは、吉之助に嫁が来たことを祝福。その中でお酒を須賀に渡すと、彼女は淡々とそのお酒を飲みほしていく。ますます何を考えているわからない嫁だと吉之助は思うも、早く家族に馴染んでもらうために尽くそうとする。

■須賀が来ても西郷家に不幸は続く

 須賀が来てから幸せな日々が続くと思ったが、なかなか西郷家に馴染めない。その姿を見て吉兵衛も彼女の心をほぐそうとするも、突然息を引き取ってしまうことになる。あまりの急死に満佐の精神も弱ってしまい、なし崩し的に寝たきりの状態になってしまう。

 家族の窮状に立ち向かうことになった吉之助は、母をいたわるために江戸への上京を完全に諦める。しかし、満佐はそんな吉之助の気持ちに気付いており、病気に蝕まれる中でも彼の背中を後押しするのだった。

 吉之助が家族の大黒柱として成長する過程と共に、彼にとって大事な人との別れが中心に描かれた7話。親の深い愛とその中で育った吉之助の両面が描かれており、それぞれの役を演じた風間杜夫や松坂慶子、鈴木亮平の姿にはつい涙を誘われてしまう内容だった。

 「西郷どん」はNHKにて毎週日曜日20時から放送中。(記事:藤田竜一・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事