GF、TSMC向けシリコンインターポーザーを米国で増産へ 20億ドル契約、2028年前半に量産拡大

2026年10月11日 00:30

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記事提供元:Tech Times

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GlobalFoundries(GF)は2026年10月8日、TSMCの先端パッケージング技術「CoWoS」向けシリコンインターポーザーについて、20億ドル(約3160億円、1ドル=158円換算)の製造契約を結んだと発表した。ニューヨーク州マルタの工場に生産能力を追加し、2028年前半に量産を拡大する計画だ。契約期間は当初5年間で、将来の能力増強に向けた枠組みも設ける。

■CoWoSを支えるシリコンインターポーザー

AIアクセラレーターには、演算用の半導体ダイと広帯域メモリー(HBM)を一つのパッケージに収める製品がある。シリコンインターポーザーは、それらのダイを載せて高密度に接続する基盤だ。TSMCのCoWoS-Sはシリコンインターポーザーを用い、演算ダイとHBMの間に多くの信号経路を設ける。

インターポーザーの表面には、ダイ間の信号を通す微細な配線が形成される。シリコンを厚み方向に貫くシリコン貫通ビア(TSV)は、下側のパッケージ基板との電気的な接続に使われる。この構造は、演算ダイとHBMの間で大量のデータをやり取りする製品を支えている。

GFの発表は、深溝型キャパシターを組み込む技術にも言及した。シリコンに形成した深い溝を使うコンデンサーで、電源の電圧変動を抑える役割を持つ。TSMCもCoWoS-Sの特徴として、高密度の配線と埋め込み型深溝キャパシターを挙げている。

■GFが担う製造工程

インターポーザーには微細な配線やTSVの形成など、半導体工場の製造技術が使われる。一方、演算ダイとHBMを載せてパッケージに仕上げる工程には、別の設備と生産能力が必要だ。今回の契約が対象とするのは、GFによるインターポーザーの製造である。

GFは2018年に7nmプロセスの開発を無期限で停止し、その後は用途に応じた半導体技術に重点を置いてきた。インターポーザーの製造では、最先端ロジック半導体のトランジスターを作る能力よりも、配線やTSVを形成する技術が重要になる。

GFは以前からマルタ工場で「65PKG」と呼ぶシリコンインターポーザーを製造している。今回、TSMC向けの契約に基づいて同工場の能力を拡大する。GFは、深溝型キャパシターを含む先端パッケージング向けインターポーザーの米国内供給源を設けるとしている。

GFのCMOS事業担当シニアバイスプレジデント、エド・カステ氏は発表で、先端パッケージングが次世代AIシステムの性能や電力効率に一段と重要になっていると述べた。同氏は米国内の製造拠点を活用し、供給能力を拡張できる体制を整えるとしている。

■需要が伸びる先端パッケージング

AI向け半導体の需要拡大に伴い、CoWoSの生産能力も増強されている。TrendForceが2026年6月に紹介した業界推計では、TSMCのCoWoS生産能力は同年中に月間12万~14万枚に達する見通しだった。同じ報道は、需給の不足幅が2026年末には約10%へ縮小するとの推計も伝えている。

Intelも、シリコンの小さなブリッジをパッケージ基板に埋め込む「EMIB」を展開する。大きなシリコンインターポーザーを使うCoWoS-Sとは、ダイ間の配線を配置する方法が異なる。Intelの資料によると、EMIB-Tにはブリッジを貫くTSVが加わり、他のパッケージング方式からの設計移行にも対応する。

Intelのリップブー・タンCEOは2026年第2四半期の決算説明会で、EMIB-Tへの顧客の関心は引き続き高く、受注残も増えていると述べた。The Informationは、Googleが2028年向けのTPUをIntelにパッケージング委託する契約を結んだと報じている。SK hynixについても、IntelのEMIBをHBMと演算用半導体の接続に使う研究開発を進めていると専門メディアが報じた。

■米国内で進む前工程と後工程の整備

TSMCのアリゾナ州第1工場は、2024年第4四半期にN4プロセスで量産を始めた。同社は第2工場でN3プロセスを2027年後半に、第3工場でN2およびA16プロセスを今後10年以内に量産する計画を示している。先端パッケージング施設についても、同州で建設の初期作業を始めた。

TSMCのケビン・チャン副共同最高執行責任者は2026年4月、Reutersに対し、アリゾナ州に2029年より前にCoWoSと3D-ICの能力を設ける目標を語った。Amkor Technologyは同州ピオリアで先端パッケージング・検査拠点を建設中で、第1施設の生産開始目標は2028年初頭だ。Amkorが発表した2段階の投資計画は総額70億ドル(約1兆1060億円)で、米商務省は最大4億700万ドル(約643億円)の直接支援を決めている。

HBMの供給網でも米国内の計画が進む。SK hynixは2026年8月、インディアナ州でHBMの先端パッケージング工場に着工したと発表した。韓国で製造したウエハーを同工場で積層・検査し、2029年後半に量産を始める予定だ。

GFのインターポーザー生産と、アリゾナ州のCoWoS関連施設は、それぞれ異なる工程を担う。GFとTSMCは今回の契約で、完成品の組み立て場所や米国内施設へのインターポーザーの供給先を公表していない。各施設の稼働が進むにつれ、米国内で担える工程が増える見通しだ。

■GFの事業拡大とのつながり

GFは2025年1月、ニューヨーク州マルタに先端パッケージング・フォトニクスセンターを設ける計画を発表した。自社のシリコンフォトニクス製品などのパッケージングと検査を対象とする施設だ。同年6月には、ニューヨーク州とバーモント州で総額160億ドル(約2兆5280億円)を投じる計画も示した。

同社は2025年11月、TSMCから窒化ガリウム(GaN)の製造技術についてライセンスを受ける契約を発表している。今回のインターポーザー契約は、両社の協業を先端パッケージング向け部材にも広げるものだ。

GFは2026年のシリコンフォトニクス売上高が前年の2倍超になると見込む。また、2028年末時点の年間換算売上高が10億ドル(約1580億円)に達することを目標としている。インターポーザーの増産と併せ、AI関連の半導体供給網に事業を広げている。

元記事: GlobalFoundries Wins $2B TSMC Pact to Build First US Interposer Supply for AI Chips

※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

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