マイクロン台湾で労使対立 サンディスク・SKハイニックス株も下落

2026年10月10日 23:18

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記事提供元:Tech Times

(Sergei Starostin/pexels.com)

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米半導体大手マイクロン・テクノロジー(Micron Technology)の台湾・桃園拠点の労組が10月7日、組合員投票を経てストライキ権を取得した。米国市場ではマイクロン、サンディスク、SKハイニックスの米国預託証券(ADR)が10月8日にそろって大きく下落し、9日も軟調だった。同じ時期にNANDフラッシュのスポット価格下落と東芝のHDD増産計画も伝わり、投資家はメモリーやストレージ各社への影響を見極めている。

■10月9日もメモリー3銘柄下落 台湾で労使交渉

10月9日の米国市場で、マイクロン株は前日比0.66%安の1029.00ドルで取引を終えた。サンディスクは1.72%安の1581.82ドル、SKハイニックスのADRは0.86%安の169.03ドルだった。

3銘柄は前日の8日にも下落しており、マイクロンは4.79%安、サンディスクは4.90%安、SKハイニックスADRは4.35%安だった。サンディスクは年初から大きく上昇してきた銘柄でもあり、メモリー関連の材料に対する株価の反応が注目されている。

台湾中央通信社によると、マイクロンの桃園拠点では投票資格のある労組員2258人のうち2012人が投票し、1994人がストライキに賛成した。反対は14人、無効票は4人だった。労組は10月7日時点で実施日を決めていない。別の台中拠点の労組は、10月22日に会社側との2回目の調停を予定している。

労組は、既存の業績連動報酬制度の透明性を問題視し、営業利益の15%を従業員に分配する継続的な仕組みを求めている。台湾中央通信社によると、マイクロンは台湾の従業員に対し、2026年度の現金報酬を少なくとも170万台湾ドル(約844万円)とする制度を発表したが、労組は恒常的な利益分配を求めている。同社は従業員の懸念を重く受け止め、協議を続けるとしている。

マイクロンの2026年度第3四半期の売上高は414億5600万ドル(約6.59兆円)、営業利益は333億1800万ドル(約5.30兆円)だった。9月30日に公表した2026年度通期の売上高は1331億8800万ドル(約21.2兆円)、営業利益は993億4000万ドル(約15.8兆円)に達した。台湾での交渉は、こうした業績を従業員への報酬にどう反映するかを巡って続いている。

■NANDのスポット価格と契約価格

調査会社TrendForceによると、512ギガビットのTLC NANDウエハーのスポット価格は、10月5日時点で前週比2.9%下落し、18.833ドル(約2990円)となった。同社は、主要な買い手であるメモリーモジュールメーカーの需要が弱く、在庫水準も高いと説明している。

一方、TrendForceは2026年10~12月期のNANDフラッシュ全体の契約価格について、前期比15~20%の上昇を予測している。企業向けSSDの需要は強い一方、消費者向け製品では買い手の価格負担が重くなっており、用途によって需給に差があるという。週間のスポット価格と四半期の契約価格は、対象とする取引や期間が異なる。

マイクロンは、メモリーとストレージの需給が2027年と2028年にかけて一段と逼迫するとの見通しを示している。サンディスクも、自社の供給量が顧客の需要を下回り、2027年を過ぎても顧客への割り当てが続くと見込む。いずれも各社が公表した将来予測だ。

■東芝、フィリピンでHDDの生産能力を拡大

東芝デバイス&ストレージは10月2日、フィリピンのラグナ・テクノパーク工場で、データセンター向けニアラインHDDの増設ラインから初出荷したと発表した。同社はフィリピン拠点全体で、記憶容量ベースの年間生産能力を2027年度に2025年度比で約2倍にすることを目指す。

投資額については、日本経済新聞が約600億円と報じた。東芝の発表によると、ラグナ・テクノパーク工場は従来、主にパソコン向けHDDを製造していた。増設によって、AIやクラウドサービスに伴うデータセンター向けの大容量ストレージ需要に対応する。

10月2日の米国市場では、HDDメーカーのSeagate TechnologyとWestern Digitalの株価がともに約10%下落した。HDDは大容量データの保管に、NANDフラッシュを使うSSDは高速な読み書きが求められる用途に使われる。東芝の計画はHDDの生産能力に関するもので、サンディスクが手がけるNANDの供給計画とは分けて見る必要がある。

■8月の決算と国内のNAND生産

サンディスクとWestern Digitalの株価は、2026年度第4四半期決算を発表した翌日の8月6日にも大きく下落した。ロイターによると、米国市場の取引開始前にはサンディスクが9.2%、Western Digitalが14.6%下落した。両社の次四半期の売上高見通しは市場予想を上回っていたが、高まっていた投資家の期待を満たさなかったとロイターは報じている。

サンディスクの発表によると、同四半期の売上高は前年同期比372%増の89億6500万ドル(約1.43兆円)、非GAAPベースの希薄化後1株利益は39.25ドルだった。2027年度第1四半期の売上高は103億ドル(約1.64兆円)~108億ドル(約1.72兆円)、非GAAPベースの希薄化後1株利益は44~46ドルを見込む。Western Digitalが発表した2026年度第4四半期の売上高は、前年同期比44%増の37億5000万ドル(約5960億円)だった。

日本では、キオクシアとサンディスクが7月、岩手県北上市の北上工場第2製造棟で第10世代3次元フラッシュメモリーの生産を始めた。キオクシアによると、第8世代と比べてビット密度を59%高め、NANDインターフェース速度は最大毎秒4.8ギガビットに達する。両社は同工場で生産規模の拡大を進める。

■今後の決算で見る材料

サムスン電子は10月8日、2026年7~9月期の暫定業績として、連結売上高約195兆ウォン(約23兆円)、営業利益約107兆4000億ウォン(約12.7兆円)を発表した。この暫定値は全社の業績であり、DRAMやNANDそれぞれの販売価格を示すものではない。メモリー事業の詳細は、後日の決算発表で確認することになる。

サンディスクは、2027年度第1四半期の決算説明会を10月29日に開く予定だ。8月に示した売上高・利益見通しに対する実績と、企業向けSSDの需要やNANDの供給についての説明が、次の判断材料となる。

元記事: Memory Stocks Slip: Micron Strike Risk, Softer NAND Prices, Toshiba Capacity Bet

※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

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