米自動車業界、中国車・関連技術の恒久禁止を議会に要請―中国資本率約2割の独メルセデスにも影響か

2026年9月5日 19:36

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記事提供元:International Business Times

米国の主要自動車メーカーなどで構成する自動車イノベーション協会は、中国と関係する車両の販売、輸入、製造禁止を米議会に要請した。Photo by Michael Förtsch on Unsplash

米国の主要自動車メーカーなどで構成する自動車イノベーション協会は、中国と関係する車両の販売、輸入、製造禁止を米議会に要請した。Photo by Michael Förtsch on Unsplash[写真拡大]

 米国の主要自動車メーカーなどで構成する自動車イノベーション協会は、コネクテッドカー(外部ネットワークとデータを送受信する機能を備えた自動車)を巡る安全保障上の懸念を理由に、中国と関係する車両やソフトウエア、ハードウエアの販売、輸入、米国内での製造を恒久的に禁止するよう米議会に要請した。中国自動車メーカーの米市場での存在感がなお限定的な段階で、法的規制を確立すべきだと主張している。

 同協会は9月3日、米上下両院の指導部に書簡を送り、第119議会が終了する2027年1月3日までに恒久的な規制を成立させるよう求めた。コネクテッドカーに該当する通信機能は遠隔診断や緊急通報、ソフトウエア更新などに使われ、現在では先進国向け新車の大半に搭載されている。

 同協会は、米国で販売される自動車の大半を生産するメーカーに加え、自動運転技術の開発会社、部品メーカー、電池メーカー、半導体メーカーなどを代表する。貿易や国内製造、安全保障を横断する中国車規制の議論に、米自動車業界として強い支持を示した形である。

 自動車イノベーション協会のジョン・ボゼラ会長兼最高経営責任者(CEO)は書簡で、中国メーカーの急速な海外進出を挙げ、米国は今のうちに防御策を強化すべきだと訴えた。

 ボゼラCEOは「現在、中国の自動車メーカーは、コネクテッド・ソフトウエアとハードウエアを搭載した補助金付き車両を世界各地に大量投入している」と指摘した。

 そのうえで「こうした事態はまだ米国内では起きていないが、脅威の規模と緊急性を踏まえ、議会が年内に閉会する前に中国車、ソフトウエア、ハードウエアの禁止措置を成立させ、恒久的な法律とするよう求める」とした。

 11月に中間選挙が迫っていることから、主要法案を処理するために議会に残された時間は限られる可能性がある。

 米議会では、中国の自動車産業への関与を制限する取り組みに超党派の支持が広がっている。一方、どのような車両や企業を「中国と関係する」とみなすかについては、複雑な問題が残る。

 上院商務委員会が前進させた法案には、中国側の持ち分が15%を超える企業を規制対象とする規定が含まれている。この基準では、中国の北京汽車集団(BAIC)と浙江吉利控股集団の創業者、李書福氏が合計で約20%を保有する独メルセデス・ベンツが対象となる可能性がある。

 自動車イノベーション協会にとって、メルセデス・ベンツが加盟企業であることは難しい立場を生じさせている。同協会は中国車や関連技術に対する幅広い規制を支持する一方、加盟企業への意図しない影響を避ける必要がある。

 同協会は、議会と協力して「すべての加盟企業が米国内で成功し、成長し続けられるよう、均衡の取れた政策を実現したい」としている。

 議会での規制を巡る議論の背景には、世界の自動車産業の大きな構造変化がある。中国は電気自動車(EV)と車載電池の生産大国となり、比亜迪(BYD)や吉利汽車などの中国メーカーは国内市場以外への進出を急速に拡大してきた。欧州や中米、南米では、中国車が現地の購入者を巡って既存メーカーとの競争を強めている。

 米自動車メーカーは、中国メーカーが米国でも同様に事業を拡大すれば、国内メーカーや自動車価格に圧力がかかる可能性があると警戒している。ただ、ワシントンでの議論は、価格の安い輸入車から米国内の工場を保護するという通商問題だけにとどまらない。

 現在の自動車は、高度なソフトウエアやセンサー、カメラ、インターネット接続機能を備え、「車輪の付いたコンピューター」としての性格を強めている。車両がどのような情報を収集し、そのデータがどこへ送信されるのか、中国と関係する企業が管理する技術が安全保障上の脆弱性を生じさせる可能性があるのかが問題となっている。

 米自動車業界は、中国メーカーが米市場で一定の地位を築く前に、議会がこうしたリスクに対応するよう求めている。

 ボゼラCEOは「第119議会で中国車と高リスクのハードウエア、ソフトウエアに対する恒久的な禁止措置を成立させれば、世界の自動車製造を支配しようとする中国の戦略に対し、米政府が安全保障政策で対応するという明確かつ超党派のメッセージを発することになる」と述べた。

※この記事はInternational Business Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

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