特異な業務用「だしの素」で着実な、アリアケジャパンを覗いて見た

2026年3月4日 13:45

印刷

 アリアケジャパン(2815、東証プライム)。飲食業者・食料品製造業者向け、業務用調味料を製造販売。鶏肉・豚肉由来の天然調味料では国内トップシェア。具体的には即席麺メーカー向けスープのベース調味料/カレー・ハム・ソーセージ・弁当など加工食品メーカー向け調味料/レストランなど外食チェーン向け業務用スープ・和風だしetc。海外7地域でも展開。

【こちらも】「ママパパ好きな回転寿司」ランキング5位:銚子丸に中長期投資妙味を覚えるが・・

 市井の日々の生活で「アリアケジャパン」のブランド名を直接目にする機会こそないが、我々の生活に関わっている企業。

 手元の会社四季報は業績欄で【大幅増配】の見出しを打っているが、配当動向に株主還元策の特徴を見て取ることができる。
 2021年3月期は「5.1%減収、14.8%営業減益」と、コロナ禍の影響を受け2期連続の減収・減益となったが「77円配」を維持。以降は「6.0%増収、6.3%増益、96円配」-「5.8%増収、20.8%減益(新型コロナ&原材料費・光熱費高騰)、も102円配」-「7.7%増収、2.4%増益、110円配」-「9.0%増収、28.3%増益、130円配」。そして今3月期は「2.6%増収(671億円)、9.9%増益(122億2000万円)、180円配」計画。開示済みの第3四半期までの歩みは順調。

 他にも特筆に値する体制が敷かれている。「当然だろう」という誹りもあろうが・・・

: 長崎県で稼働している。「基礎研究部門」はスープを定量分析。味の五大要素「旨味・甘味・苦味・酸味・塩味」を数値化し、常に分析「正確な再現」と取り組んでいる。「応用研究部門」は分析データに基づき2000余りのパーツを駆使しながら、顧客ニーズを念頭にブランド品の開発を手掛ける。中量パイロットブランドで生産され、量産化の可否が選別される。

<海外展開>: 1966年に故岡田甲子男氏が有明特殊生産として設立、1985年に米カリフォルニア州に現法を設立。現在は米・中国・台湾・フランス・ベルギー・オランダ・インドネシアを拠点に海外販売を展開。海外での事業は和食ブームが背景としてある。だが現地に即した料理用だしの素とも取り組んでいる。

<アリアケファーム>: 2008年に長崎諫早湾干拓農地で日本最大規模の「有機農地」を展開。バイオ技術を活かした自社肥料の出し殻を堆肥化・リサイクル/エコ循環型経営を推進。

 そんなアリアケジャパンの時価は6000円トビ台、予想税引き後配当利回り2.38%。IFIS目標平均株価6567円。さて・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事