月が土星、木星、火星に次々に接近 7月15日~21日に

2022年7月13日 11:42

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月が土星と木星に接近 7月15日から19日にかけての午後11時半ごろの東京の星空 出典:国立天文台

月が土星と木星に接近 7月15日から19日にかけての午後11時半ごろの東京の星空 出典:国立天文台[写真拡大]

 7月中旬から、夜半(夜11時半ごろから12時半ごろにかけて)の空で月が土星、木星、火星に次々に接近していく模様が眺められる。月が単独で惑星に接近する事象はそれほど珍しくないが、3つの惑星に1週間以内に連続して接近する機会は非常にまれなケースである上に、真夜中ではなく、観望がしやすい時間帯であるため、これを見逃す手はないだろう。

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 国立天文台によれば、まず最初に7月15日に月が土星に接近する。7月14日が満月のため、土星に接近する月も満月に近い形で見られる。当日は月のやや左上に土星が輝いている姿が見られるだろう。

 そして7月18日から19日にかけて、月は木星に接近する。このころには月は満月からだいぶやせた姿で見られるだろう。7月18日には木星が月のやや左側に、19日には月のやや右上に輝いている。

 そして最後を締めくくる7月21日には、月が火星を遮る火星食が起こる。ただし残念なことに、九州以西の地域では火星食は見られず、月が火星に接近した姿が見られるにとどまる。東北以北の地域では、月が火星を隠し始める瞬間から、火星が再び姿を現す瞬間までを目にすることができる。それ以外の地域では、月が火星を隠した状態で東の空に昇り、月の影から火星がひょっこりと出現する瞬間を目にすることが可能だ。

 この火星食がいつどこでどのように見えるかについての詳細な情報は、国立天文台のホームページで確認して欲しい。なお次回火星食が起きるのは、2024年5月5日だが、白昼で観測は困難なため、ぜひ今回のチャンスを見逃さないでほしい。

 7月15日から19日にかけての土星、木星への月の接近は肉眼で観察できるため、土星や木星を肉眼で見たことのない人にとっては、自分の目でその存在を手軽に確認することのできる絶好のチャンスとなる。また7月21日の火星食は肉眼でも観察は可能だが、できれば双眼鏡で火星が月の影に隠れたり、月の影から出現する瞬間を眺めてみて欲しい。

 7月中旬の1週間は、我々人類が太陽系の一員であることを自分の目で実感できる貴重な期間なので、お見逃しなく!(記事:cedar3・記事一覧を見る

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