新型コロナウイルスで武漢周辺長期閉鎖 (1/2) トヨタ、日産、ホンダの対応力のポイント

2020年2月5日 13:44

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中国・武漢市 (c) 123rf

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 新型コロナウイルスによる肺炎は、中国全土に広がる勢いを見せている。2020年2月4日時点、いよいよ日本国内でも流行の兆しと見なければならない事態だ。政府関係者は楽観的見方を繰り返すばかりで、実際のところは「水際対策」ではすでに失敗してそれをあきらめ、国内感染の広がりを抑える施策に出ているようだ。

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 武漢からの帰国者対策において失態があり、内閣府の担当者が自殺したのではないかと思われる転落死があった。詳しいことは発表されないが、対策の難しさを見せつけられたてん末であり、担当者が一人で苦しんだのであろうか?政府の対応が残念であり、不信も起きている。

 これから新型肺炎が広がりを見せてくると、末端の医療組織でも対応のまずさが表面化してしまう懸念がある。特に、保健所の対応だ。全国の都道府県組織である保健所は、日常やはり役所然とした仕事ぶりが目立つ組織であるが、防疫などの緊急事態に対応するには普段の受け身体質では難しいであろう。

 すでに、その保健所で検査を拒否する事例が出ているが、まだ対応の準備すら整っていないことが見える。

 このようなお役所仕事では武漢の情勢を乗り切ることは出来まい。武漢周辺には、日産自動車、ホンダを中心とした自動車メーカーが生産拠点を構えている。サプライチェーン(部品供給網)を含めて生産拠点を構えているわけだが、メーカーごとに対応力の実力がかなり違うと見なければなるまい。

 すなわち、これからの業績回復力がどれほどあるのかが、各自動車メーカーの相対的指標となるだろう。そのポイントがどこにあるのか?見てみよう。

 まず、生産休止は基本的にやむを得ない。中国全体の取り組み、世界全体の防疫の取り組みとして協力せざるを得ない。その中で、休止中の対策において生産能力減退をどれだけ防げるかだ。

 また、それにはこれまでのサプライチェーン構築の状態も大いに関係してくる。アイシン精機やトヨタ紡織は、すでに日本やタイなどでの代替生産の検討を1月31日には始めている。自動変速機や座席シートなどの生産だ。即座に生産移管(スイング生産)が出来るのは、どの様なことなのだろうか?(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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