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アグリスト、AI活用の農産物自動収穫ロボットを開発 1月から運用を開始
ピーマン農場で作業を行うロボットの様子。(画像:AGRIST発表資料より)[写真拡大]
AGRIST(アグリスト)はAIを用いたピーマンの吊り下げ式自動収穫ロボットを開発し、1月からビニールハウスでの運用を開始した。
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従来の自走式による自動収穫ロボットには、「平らでないと転倒する」など課題があったが、アグリストが今回開発した吊り下げ式ロボットは農家の声を基に開発を進めて課題を解決。PCT国際特許出願しており、4月から生産販売を開始する予定だ。
日本の農業従事者の平均年齢は67歳と、高齢化が進んでおり、農業の担い手も不足している。農作業時間の50%以上が収穫や出荷作業に費やされており、農業所得の向上のためには、収穫作業の効率化が大きな課題となっている。
アグリストは農業ロボットの開発を主力事業としており、地元宮崎での農業収穫ロボットの需要高まりから、2019年10月に設立された。農業の人手不足と高齢化の課題を解決することをミッションとし、2019年初頭からAI活用の農産物自動収穫ロボットの研究・開発を、Next Technologyと共に進めていた。
アグリストが開発した農作物自動収穫ロボットの特徴は「吊り下げ式」という点だ。従来の自走式による農作物自動収穫ロボットは、圃場が凸凹のために転倒したり、農作業機械が邪魔で移動できないことがあった。
また、従来のアーム型の自動収穫ロボットは高価でメンテナンスが大変だという農家の声もあった。このため、アグリストは農家と共同開発を進め、シンプルな構造とすることで開発コストを抑え、低価格でのサービス提供を実現。共同開発者が運営するピーマンのビニールハウスで、1月より運用を開始した。
アグリストは今後、農作物自動収穫ロボットのレンタルサービスを通じて農業のイノベーションを起こし、1反当たりの収穫量を2割以上向上させ、パート人件費を半減させることを目指すという。(記事:まなたけ・記事一覧を見る)
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