東鉄工業はヤクルトスワローズ贔屓の身にも、頼もしい存在 「縁(燕)の下の力持ち」

2025年8月8日 09:18

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 東鉄工業(1835、東証プライム市場)。線路の維持補修など鉄道工事に強いゼネコン。筆頭株主:JR東日本(14・5%の株式を保有)関連の仕事が主。

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 東鉄工業を覗いてみようと思ったのは、今回が初めて。8月1日の株価が年初来高値を更新した、と伝えられたのが契機だった。四季報の業績欄の見出しは【連続最高益】だった。

 が私は以前から別の角度で「大好きな会社」だった。私は野球ファン。国内のプロ野球チームでは、東京ヤクルトスワローズに肩入れしている。

 本稿を書くにあたり調べ直したら、2019年のことだった。東鉄工業とヤクルトスワローズがコラボして、「東鉄工業presents燕の下の力持ち賞」が始まっている。打率やら勝ち星数など、個人成績には反映されない部分でチームに貢献する選手にスポットライト当てる企画だ。

 ちなみに今年1回目(3~5月)の受賞者は選手にあらず。マスコットキャラクター:つばみちゃん。つば九郎に代わり、キャラクターとして八面六臂の大活躍。受賞に対して「つばみちゃん」は「受賞するとは思ってなかったので、自分の天才さにびっくり・・・」と、堂々たるコメントを発信。

 何故、この賞を設けたのか。東鉄工業では、こう語っている。『当社は安全な鉄道運行を支える「縁の下の力持ち」的存在。スワローズの「燕の下の力持ち」選手をファンと選んで表彰する企画』。

 いわば受注型事業。波は当然ある。前2025年3月期「12.8%増収、32.1%営業増益、38円増配135円配」までの5期間の収益動向は、こんな具合。「9.5%減収、6.3%営業減益、85円配」-「13.7%減収、47.8%減益、85円配」-「8.7%増収、24.9%増益、7円増配92円配」-「13.8%増収、29.5%営業増益、5円増配97円配」。今3月期は「3.1%増収(1650億円)、3.1%増益(160億円)、5円増配140円配」計画。

 至29年3月期の中計では、「売上高1900億円以上」「ROE10%以上」「DOE3%以上」「累進配当実施」を掲げている。

 時価は前記の通り年初来高値を更新し、4200円台半ば。予想税引き後配当利回り2.6%余。自己資本比率66%は安定した財務を示している。過去9年半余の修正済み株価パフォーマンスは40%水準。中長期姿勢での対応も妙味・・・と教えてもいる。年初来高値を更新でIFIS目標平均株価(4133円)も上回った状態。しばらくは自律的な押し目を待つのが賢明か・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る

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