車のボディカラーよもやま話

2019年12月13日 08:19

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軽の元祖とも云うべきキャロルにもツートーンカラーの設定があった ©sawahajime

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●昔は使用できないボディカラーがあった

 大昔、一般車のボディカラーには使用できない色が存在した。例えば赤は、消防車両専用色で使用不可だった。白黒パンダのパトロールカーの塗り分けも、警察車両と紛らわしいとの理由で禁止されていた。

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 現在は、使用できないボディカラーは無く、勿論赤もOKで、「〇〇県警」とかの文字を入れなければ、白黒のパトカーの様な塗り分けのツートーンカラーも問題無い。

 勿論、パトカーと紛らわしいため、本来緊急車両以外にはルーフに赤色回転灯を装着してはいけない。そこで、交通安全啓蒙や、町内のパトロール車には、ルーフには青色回転灯を装着したりしている。

●白、黒、シルバーが多い昨今

 白、黒、シルバーが非常に目立ち、街頭で眺めていても、その3色が占める割合が圧倒的に多い。これ等の色が好まれるから、特段自分好みの色が無ければ、白か黒かシルバーを選んでおけば、次に車を乗り換える際にも、査定に悪影響は無い。

 余談だが、夕暮れ時等の視認性との関係から、ダークトーンの塗色の車ほど事故率が高くなるため、安全性だけの観点からは「白」「シルバー」「黒」の順に安全度は高い。

 この3色の内、白とシルバーは以前から一般的であったが、黒は、1970年代にはオーナーカーとしては一般的な塗色では無かった。

 中古車査定の基準価格は、新車登録後の経過年数と車種グレードごとに、基準となる価格が記載されている。ここに記載の「基準価格」は、一般的な塗色の年式に応じた車両のコンディションが指標となっていた。

 そこに車の程度や傷の有無、事故歴等で、加減点されて査定価格が決まる。

 しかし、当時の「基準価格表」の下部欄外に、注釈として「黒は10万円マイナス」とか記載されていた。

 当時、黒い車は、官公庁や企業の運転手付き車両、ハイヤー以外は、自家用車、オーナーカーとしては殆ど受け入れられていなかった。そこで、最新型以外の黒い車のオーナーは、「中古車を買った」と歴然と分かった。

 だからといって、他の色に「全塗装」するには結構なコストがかかったため、同じ程度の他の塗色の車には「黒は10万円マイナス」分のハンディを付ける必要があった訳だ。

●黒い車

 最近の黒い車は、黒色塗装の一番上の層には「クリア塗装」が施してある。

 昔は、黒い車は運転手が常時ワックス掛けをして手入れをしていたので、クリア塗装を施して無かった。運転手は競って自分の担当車両の手入れをしたものだった。

 常時ワックス掛けをしてある、手入れの行き届いた「黒」は、塗面の艶が深みを増す。

 或る時、そんな車両の黒色塗装モデルに「クリア塗装」が追加されたが、暇を見つけてはワックス掛けをしても、クリア部分が邪魔をして塗色に深みや艶が加わらず、苦情が寄せられたそうだ。

 現在は、黒い塗装をしたクルマのジャンルが拡がり、昔は大きな4ドアセダンだけだったものが、ファミリーカーから軽にまで及んでいる。当然、一番上の層に「クリア塗装」を施さなければ、本来塗面の柔らかい黒い車は酷い状態になる。

●最近はカラフルになって来た

 2013年8月30日、クラウンはピンクのボディカラーを採用した特別仕様車の“Re BORN PINK”を設定し、9月1日から30日までの期間限定で販売した。

 軽自動車や、若い女性向きの小さなファミリーカー以外、こんな塗色の普通車なんて想像も出来なかった。まっ黄色のアクア(イエロー〈5A3〉)とか、カラフルな車が最近は増えてきた。

 マツダの鮮烈な赤は大人気だ。

 ボディを塗り分けた「ツートーンカラー」は1960年頃にヒルマンとかオースチンといったノックダウン車に多く見られたものの、長い間、極めて少なかったが、最近は軽を中心に復活している。
 
 軽の元祖ともいうべきキャロルにもツートーンカラーの設定があった。

 やはり、カラフルな塗装の車が混じって走っているのが見ていても楽しい。(記事:沢ハジメ・記事一覧を見る

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