三井住友銀行のタマネギの味はどうか!?

2019年9月3日 12:01

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 2016年8月2日、三井住友銀行が配信したニューリリースに接した際は正直、「ホントかよ」と俄かには信じられなかった。「超低金利下の苦肉策」と思った。確かに当時から「農業の法人化」が叫ばれ、流れは始まっていた。が、リリースが伝えたのは極論すれば「(三井住友銀)農業法人化に本格参入」と言うものだった。振り返ると、こんな内容が記されていた。

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 ★(秋田県)大潟村あきたこまち生産者協会と、NECキャピタルソリューション・秋田銀行・三井住友ファイナンス&リース・三井住友銀行は共同で、農地所有適格法人「みらい共創ファーム秋田(以下、新会社)」を設立し事業を開始した。

 ★新会社は秋田県内の米の生産を行い、大規模営農化に伴うコスト削減や海外を含む新路開拓等を通し、効率的で収益性の高い農業経営モデルの構築を目指すことで、農業の成長産業化や地方再生の実現に貢献していく。

 ホントかよ、とは思ったが「取材を」とまでには食指は及ばなかった。

 だが最近になり銀行「農業」で以下の様な報に接した。

 *宮崎銀行グループ:100%出資の農業法人「夢逢いファーム」で新たな特産品を目指し、国内の消費量が増加傾向のアボガド・キウイ栽培と取り組んでいる。

 *千葉銀行・武蔵野銀行等が出資する農業法人「フレッシュファームちば」は、周辺農家の土地を借り、稲作を展開している。

 が、三井住友銀行発表の「みらい共創ファーム秋田」の続報は、メディアに登場してこない。「取材を」という気になった。知り合いの某役員に「その後を教えて」と問うた。こんなことが分かった。

 *銀行は、「みらい共創ファーム秋田」への出向者を行内で公募した。いの一番に手を挙げた入行10年目のO氏が、秋田に出向している。

 *O氏の目的は、大規模かつ効率的な農業モデルの構築。だが「論先行」では現地の農業従業者の理解は得られない。大潟村は八郎潟を干拓した、米作地域。周辺農家に生産受託を増やすことから始めたが、思い通りには進まなかった。

 *O氏は「米以外にこの地にあう作物はないか」と研究し玉ねぎに至った。まず自ら雑草とりやら何やらも含め、挑戦した。そうこうするうちに周辺農家の集まり(飲み会)等に誘われ、期待を寄せられるまでになった。

 *東京本店を報告に訪れたO氏に、三井住友銀行初の女性取締役の工藤禎子常務執行役員(トヨタ自動車社外取締役兼任)は、「(いまのような低金利時代こそ)需要を作り出し融資を積み上げていくことが肝心」という言葉で労ったという。

 大潟村産のオニオンスライスは、きっと酒肴に合うと思うが如何だろうか。(記事:千葉明・記事一覧を見る

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