日立システムズ、介護施設職員をIoTで支援する見守りシステム 多様なセンサー活用

2019年4月21日 07:09

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「福祉の森 見守りシステム」の画面イメージ(画像: 日立システムズ発表資料より)

「福祉の森 見守りシステム」の画面イメージ(画像: 日立システムズ発表資料より)[写真拡大]

 日立システムズは19日、IoT技術を活用した介護・医療施設の見守りシステム「福祉の森 見守りシステム」の販売を開始した。「福祉の森 見守りシステム」は入居者の血圧や体温などの体動情報などを取り込むことができるため、介護記録の入力や担当者間の引き継ぎ時間の短縮により負担軽減につなげることができる。将来は、AI(人工知能)を活用することで、健康の改善や増進など、サービスの範囲の拡大を目指す。

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 日本の総人口の中で65歳以上は約28%を占め高齢化社会が進む中、介護が必要とされる高齢者も増加傾向にある。その一方で介護施設では、限られる職員により入居者を巡回し、入浴や排せつなどの介助だけでなく健康状態を把握することも求められており、職員の業務量は増加の一途となっている。このため、ロボットの活用などで介護現場の業務量を削減し、介護職員の働きやすさとサービスの質の向上が求められている。

 「福祉の森 見守りシステム」はマット型の生体センサーや赤外線センサーなど、様々なセンサーを用いて脈拍や呼吸などの生態情報を取得し、一画面で入居者の情報が表示されるシステムだ。加えて、IoTに対応した医療機器からバイタル情報を自動的に取得でき、得られた情報は、PCやタブレット端末で参照できる。このため、入居者の状況を瞬時に確認でき、タイムリーに対応を行うことが可能だ。

 日立システムズは「福祉の森 見守りシステム」の販売だけでなく、有線・無線LANなどのインフラの整備や各種機器の調達、ナースコールをはじめとした環境構築やそれに伴うシステム設計など、働きやすい介護現場の環境作りをワンストップで支援する。今後は取り扱うセンサーの範囲も拡充し、将来的にはAIなどの活用で、健康の改善や増進など健康科学の分野にもサービスの拡大を目指している。(記事:まなたけ・記事一覧を見る

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