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■スバルは「現在優良企業」、マツダは「這い上がってきた戦略家」
それぞれの販売計画が、マツダ166万台、スバル110万台と小規模自動車メーカーの生き残りをかけた戦いを覗いてみよう。スバルは業績優秀企業で、利益、配当性、自己資本、ROEなどもマツダを上回り絶好調だった。そこに降ってわいた「無資格者新車点検」、「排ガス、燃費データ不正」が影を落としているが、現在は優良企業と株式市場では評価されている。北米を中心に稼ぎまくっていたスバルと、どん底から這い上がってきたマツダの戦略ではどこが違うのか?そのポイントだけ書いてみよう。
【前回は】【スバル&マツダの事業計画(1)】 専門家は、誤解を生むので読まないでほしい
■マツダは「グローバルスイング生産」を目指す方針
かつて倒産の瀬戸際に追い詰められ、フォードの傘下に入り、外国人社長を迎え再生を図ったマツダ。そして、フォードに捨てられ、自力で生きていくほかはない状態から、「トヨタ生産方式」を上回る「コモンアーキテクチャー」と呼ぶ生産方式で再生を果たしてきた。コストダウン、「資金量の削減」を狙うマツダは、全世界の工場で機動的に、売れている車種の生産を行うことを考えている。その前提となる開発では、「一括企画・開発」を行い、「順序生産」完成を目標としている。それにはグローバルの各工場の生産技術水準を合わせて、「スモールとラージ」に分けたプラットフォームに合わせて「混流生産」できなければならない。
この戦略により、2017.4~2020.3までを準備期間として耐え抜き、その後の飛躍に備えるとしている。具体的には、メキシコ工場のサプライヤーを含めた生産体制の整備を急いでいるようだ。混流生産で順序生産まで仕上げていくと、IoTによる第4次産業革命に乗っていける体制となる。このことは、どのメーカーも共通の課題と思われている。
「グローバルスイング生産」は、世界中の市場に合わせ、売れている車種を売れている地域の工場に、生産を機動的に移行していくことを狙っている。これで材料手配から完成品納入までの間の、全ての工程間在庫を減らし、資金需要を限界まで削減して、IoTによるネットからの注文に即座に答えようとしている。しかも、「IoTによるセミ・オーダーメイド」に近い注文をこなせる体制を目指しているのが、第4次産業革命だ。つまり、マツダは将来の【「受注方法・生産方法・販売戦略」の循環】を描いていることになる。「販売戦略」については、マツダは多くを語っていないのが気になるところだ。
次は、「マツダ・ミニバン撤退の狙い」を見ることにする。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
関連キーワードマツダ、スバル、IoT(Internet of Things)、メキシコ
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