クックパッドは「外出自粛」を再建の踏み台にできるか!?

2020年6月3日 19:01

(画像: クックパッドの発表資料より)

-タップで写真拡大-

 料理レシピサイトの先駆けで最大手のクックパッドが、曲がり角を迎えている。前12月期も「1.0%減収、81.6%営業減益」と連続して大幅減益に晒された。背景は「サイトの広告収入はまずまずだが、利用する会員の頭打ちから減少傾向に歯止めがかからない」と説明される。

【こちらも】首都圏で拡充する食品ECの実態を考える

 前期の決算短信でも「2019年10月から12月の月間利用者数は、国内で210万人減の5251万人」と記されている。前年同期に比べ4%近い減少。会員利用者動向の厳しさが滲み出ている。「海外利用者数は164万人増加」としてはいるが、先駆組の今後はウォッチしなければなるまい。

スポンサードリンク

 しかしそうした現状下で、注目に値する流れも見受けられる。18年9月にスタートした『クックパッドマート』である。マンションや小売店舗に『マートステーション』を設置。アプリで注文した生鮮食品が受け取れる。農作物の生産者や精肉店・鮮魚店など卸・小売業者が約100店舗、出店している。

 一口で言えば「冷蔵庫型の宅配ボックス」。電源タップがある屋内ならどこでも設置が可能。前期末で都区内23区や横浜・川崎市のドラッグストア・メトロ駅構内・コインランドリー・マンションなど約80カ所に設置されている。500円で自宅まで宅配可、というサービスもついている。

 好感触、加えてコロナウイルス禍での「自粛」ムードが需要増につながった。対してクックパッドは4月21日に「コロナウイルス感染症防止策」として「マートステーションを対象地域の総戸数100以上のマンションに無償で提供する」と発表した。

 これまでの実績からみると、1ステーションで1日に50-100人が利用している。1品からの購入が可能で、1000円程度の価格帯の利用が多い。「外出自粛」が求められるいま東京・神奈川の住人にとり、「必要な時に必要量」が購入でき「買いだめをしなくて済む」メリットは大きい。

 また「無償提供」と合わせ、設置基準を総戸数200戸以上から100戸以上に緩和した。200戸以上ではマンション居住者専用だったが100戸以上200戸未満の場合は、マンションのエントランスや駐車場・駐輪場に設置し近隣住民の利用も可能とした。そして設置対象地域も都区23区・横浜/川崎市の他東京都下8市+神奈川県3市+埼玉県3市が加えられた。

 マンションを中心にマートステーションが増加傾向にあることは事実。今回の施策が需要増に拍車をかけ「会員増」に果たしてつながるのか、注目したい。(記事:千葉明・記事一覧を見る

関連キーワード

宅配ボックスクックパッド