アグリ王とアクポニが共同開発:糖度15度の高品質イチゴを安定栽培可能な閉鎖型アクアポニックス システム 2024年10月販売開始
配信日時: 2024-09-26 17:45:00
株式会社アグリ王(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:徳丸 義洋)は、LED照明を使用した完全閉鎖型植物工場技術を持ち、次世代の循環型農業技術であるアクアポニックスを用いて、株式会社アクポニ(本社:神奈川県横浜市、代表取締役:濱田 健吾)と共同で「閉鎖型アクアポニックス システム」を開発しました。このシステムは、イチゴ栽培に特化した革新的なソリューションで、農薬や化学肥料を使わずに高品質なイチゴの安定生産を実現します。
2023年より両社は、横浜市港北区の試験農場にて共同実証実験を行い、アクアポニックスで栽培したイチゴは平均糖度が15度に達することを確認しました。これは、一般的なイチゴ(平均糖度10度)を大きく上回る数値で、農薬を使用せずに甘味の高いイチゴの栽培が可能であることを証明しました。
さらに、システムはLED型栽培ラックや水質管理が容易な水槽、濾過循環器などを備え、コンパクトな設置面積で高効率な生産が可能です。特に、小規模面積や農福連携など、多様なニーズに応えることができる点が強みです。
販売開始は2024年10月9日を予定しており、次世代の農業ソリューションとして注目されています。
■製品に関するお問い合わせ先
株式会社アグリ王
Tel : 045-475-6013
E-mail: press@agri-oh.co.jp
■「閉鎖型アクアポニックス システム」とは
株式会社アグリ王は、主に障害者就労支援施設や企業の障害者雇用の場面などで、障害者の方に活躍の場を提供するため、全国各地で閉鎖型植物工場の導入を進めています。最近では水耕栽培と水産養殖を掛け合わせたアクアポニックスに関するお問い合わせも増えています。
そこで、2023年から2024年春にかけてアグリ王とアクポニが実施した共同実証実験の結果をもとに「閉鎖型アクアポニックス システム」は開発されました。アグリ王が持つイチゴの水耕栽培技術と、アクポニ独自のアクアポニックスの技術を組み合わせることで、イチゴに最適化したシステムが完成。LEDを用いた閉鎖型システムのため、どのような気候、地域においても安定して農薬や化学肥料を使わずにイチゴを栽培することが可能です。
アクアポニックスとは、水耕栽培と水産養殖を掛け合わせた無農薬・無化学肥料・無除草剤の循環型農業です。魚・微生物・植物の三者が生態系をつくりバランスよく循環する、生産性と環境配慮の両立ができる農業として、その可能性に世界が注目しています。土耕農法と比較して同面積で約7倍の収量となる高い生産性と、約80%以上の節水、ライフサイクルアセスメントによる環境負荷の低さが特徴です。アクアポニックスの生産物にはUSDA(アメリカの有機認証)取得が認められており、少ない手間で安心・安全な野菜と魚を育成することができます。
本システムは持続可能な開発目標(SDGs)の達成に貢献することが期待されます。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/411525/LL_img_411525_2.jpg
閉鎖型アクアポニックス システム概略図
A:綺麗な水 B:魚の養殖 C:養殖水を濾過 D:微生物が排泄物を植物の栄養へ分解
E:養分豊富な水 F:イチゴの栽培
■「閉鎖型アクアポニックス システム」イチゴ栽培の概要
内容 :LED型イチゴ栽培ラック、水槽、
濾過循環器(高機能密閉型フィルター含む)、生物鉱化タンク
設置面積 :約5平方メートル~(規模や希望収量に応じてカスタマイズ可能)
価格 :177万円~(規模、条件により応相談)
販売開始時期:2024年10月9日予定
栽培可能株数 :イチゴ30株
生産可能なイチゴの量:約5.5kg/月
養殖可能な魚の数 :5~10匹程度
こんな方におすすめ
・農福連携に興味がある方
・閉鎖型でアクアポニックスを実践したい方
・小面積でアクアポニックスを実践したい方
・無農薬のイチゴを生産販売したい方
・飲食店等に農場を併設しフレッシュなイチゴを使いたい方
栽培風景および閉鎖型アクアポニックス産イチゴ
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/411525/LL_img_411525_3.jpg
栽培棚
画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/411525/LL_img_411525_4.jpg
イチゴ
画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/411525/LL_img_411525_5.jpg
イチゴカット面
■「閉鎖型アクアポニックス システム」イチゴ栽培の三つの特長
(1) アグリ王のイチゴ栽培ノウハウと、アクポニの技術を組み合わせたオリジナル設計
本システムは、アグリ王の持つイチゴ水耕栽培のノウハウを活かしたイチゴ専用ラックと、アクポニが開発した安定した水質維持を可能とする水槽・濾過循環器を用いている点が特徴です。ラックはイチゴ栽培の作業性を考慮した設計になっており、イチゴ栽培専用のオリジナルLED照明を使用しています。
通常、イチゴは農薬や化学肥料が必要とされる栽培方法が主流ですが、アクアポニックスの技術を用いることで、農薬や化学肥料を使わずにイチゴを年間を通して栽培することができます。また、最小規模である5平方メートルで実施した場合、従来の水耕栽培システムと比較し、1ヶ月で水を120L、液体肥料を920mL削減可能。廃液の発生がないため、コストを削減し、資源を有効活用することが可能です。
(2) 平均糖度15度の甘いイチゴが年間を通して生産可能
実証実験の結果、本システムで生産したイチゴは一般的なイチゴと比較し、糖度が高く酸味が少ないことが確認されました(文部科学省 食品成分データベースと実証実験で測定された数値を比較)。
一般的なイチゴは平均糖度が10度程度であるのに比べ、本システム産イチゴは平均糖度が15度と、より甘いイチゴが生産できることが確認されています。
イチゴは消費者にもニーズが高く、本システムでイチゴを栽培する生産者が増えることで、年間を通して安心安全なイチゴの供給が可能になります。
また、イチゴは葉物野菜と比べて高単価で販売されることが多いため、生産者は収益化の面でも期待できると考えられます。
画像5: https://www.atpress.ne.jp/releases/411525/LL_img_411525_1.jpg
成分含有量
(3) 生産効率が通常の3倍。作業性に優れているため農福連携にも最適
本システムはモジュール方式になっているため、生産者の要望に応じた規模の提案が可能です。栽培ラックは多段式のため、単位面積あたりの生産効率が約3倍に向上しています。システムは最小で5平方メートルから設置可能で、空き家や空き部屋などの遊休地にも設置することができます。
また、イチゴ栽培における作業性を考慮し、栽培方法をマニュアル化を行っています。高齢者や障がいをもつ方にも作業しやすい設計になっているため、農福連携にも最適です。
■株式会社アグリ王
株式会社アグリ王は、農福連携と呼ばれる、障害者等が農業分野で活躍することを通じ、自信や生きがいを持って社会参画を実現していく取組に賛同しています。当社が提案する完全閉鎖型植物工場は障害者就労支援施設を中心に、障害者の方に活躍していただく場として全国各地で導入が進んでいます。当社は植物工場によって障害者等の就労や生きがいづくりを生み出すだけでなく、担い手不足や高齢化が進む農業分野において、新たな働き手の確保を目指しています。
また、アグリ王では植物工場による新たな食文化の創造も進めており、2010年の設立当初からエディブルフラワー、2018年からイチゴの栽培にも取り組んでいます。2020年からは、自社施設での栽培で培った技術を導入先を始めとした植物工場運営者に対する、生産・運営技術指導を行う栽培支援事業にも力を入れています。
所在地 : 〒222-0033
神奈川県横浜市港北区新横浜1-13-3 奈良建設本社ビル4F
設立 : 2010年10月20日
代表取締役社長: 徳丸 義洋
事業概要 : 植物栽培装置の開発・製造・販売
植物・加工品の生産・製造・販売
URL : https://agri-oh.co.jp
■株式会社アクポニ
株式会社アクポニは、2014年にアクアポニックス専門企業として設立されました。神奈川県藤沢市に2つのアクアポニックス自社農園を運営し、農業と養殖業の持続可能性を高めるためアクアポニックス×テクノロジーを活用し、様々な研究開発を行っています。また、現場で培われた高い専門性・ノウハウにもとづいた技術を使い、資源循環効率が高く、生産性の高いシステムを全国43か所に導入してきました。異業種参入の方や農業経験がない場合でも高品質・安定的な生産が実現できるよう、導入前の基礎知識の習得から、システムの設計・施工、さらに、栽培管理アプリ・IoTセンサー・Webカメラを活用した遠隔での栽培支援を行っております。
所在地 :〒231-0012 神奈川県横浜市中区相生町3-61 泰生ビル2F
設立 :2014年4月2日
代表取締役:濱田 健吾
事業概要 :教育事業(アクアポニックスの学校を運営)
農園事業(農園の開発)
生産事業(農園の運営、生産管理システムの開発)
流通事業(生産物、資機材の販売)
詳細はこちら
プレスリリース提供元:@Press
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