ByteDance、MediaTek製AIチップの調達を協議 NVIDIAとの提携にも注目

2026年10月17日 14:22

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記事提供元:Tech Times

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ByteDanceが台湾のMediaTekからデータセンター向けの特注AI半導体を調達する方向で、詰めの協議を進めている。ブルームバーグが2026年10月15日、事情に詳しい関係者の話として報じた。契約は未成立で、供給数量も明らかになっていない。

■AIインフラ投資と調達先の分散

対象は特定用途向け集積回路(ASIC)で、顧客の用途やシステムに合わせて設計する半導体だ。契約が成立すれば、TikTokを傘下に持つByteDanceはMediaTekのASIC事業で、Googleに続く主要顧客となる可能性がある。

米国は2022年以降、高性能なAI半導体の中国向け輸出を段階的に規制してきた。米商務省産業安全保障局は2026年1月、NVIDIAのH200などについて、安全保障上の条件を満たす申請を個別に審査する方針を示した。ByteDanceはこうした調達環境の下、半導体の供給元を広げている。

ブルームバーグによると、ByteDanceは2026年の設備投資を最大700億ドルに引き上げる案を検討している。同社が2025年に得た利益も約500億ドルと報じられた。ロイターは9月、ByteDanceが約30行から296億ドル(約4兆6800億円)の融資枠を確保したと報じている。

データセンターの規模も大きい。調査会社SemiAnalysisの推計では、ByteDanceが利用する容量は2026年9月時点で中国の稼働済みデータセンター容量の約5分の1を占める。その大半は外部事業者から借りているという。

■大規模な推論処理と専用チップ

ByteDanceのAIサービス「Doubao」は、大量の計算資源を必要とする。調査会社QuestMobileによると、アプリの月間利用者は2026年3月時点で約3億4500万人だった。ByteDance傘下の火山引擎は同年6月、Doubaoのモデル群で処理するトークンが1日平均180兆を超え、2024年5月の約1500倍に増えたと発表した。

GPUはモデルの学習や推論など幅広い処理に使える。一方、ASICは対象とする処理に合わせて回路やメモリー、接続方式を設計できる。利用量が大きいサービスでは、推論処理に必要な電力や運用費を抑えることが、専用チップを採用する動機になる。

もっとも、電力効率や費用面の効果はチップの設計、実行するモデル、システム構成によって変わる。ByteDance向けとして協議中のASICについては、仕様や性能、導入台数が公表されていない。

■Qualcommや中国企業とも調達を模索

ブルームバーグは5月、ByteDanceがQualcommから数百万個のASICを調達する契約を結んだと報じた。Qualcommは6月のCOMPUTEX 2026で、データセンター向け製品ブランド「Dragonfly」を紹介している。

ロイターは6月、ByteDanceが上海のIluvatar CoreXから推論用AI半導体を少なくとも5万個購入する方向で協議していると報じた。成立すれば、IluvatarはHuawei、Cambriconに続く、ByteDanceの主要な中国国内GPU供給元になるという。同じ報道では、ByteDanceがBaiduの半導体も検討しているとされた。

海外での計算資源確保も進む。ウォール・ストリート・ジャーナルは3月、ByteDanceがクラウド事業者と協力し、マレーシアでNVIDIAのBlackwellを使う大規模システムの導入を計画していると報じた。国内メーカーのGPU、特注ASIC、海外の計算資源という複数の経路が並行している。

■MediaTekとNVIDIAの提携で広がる選択肢

NVIDIAとMediaTekは8月31日、AIインフラなどでの提携拡大を発表した。NVIDIAはMediaTekが発行した転換社債に35億ドル(約5530億円)を投資し、MediaTekは顧客向けのカスタムAIアクセラレーターを開発する際に、NVIDIAの「NVLink Fusion」を設計基盤として提供するとした。

NVLink Fusionは、他社が設計したアクセラレーターをNVIDIAの高速接続網やラック規模のシステムに組み込むための技術だ。NVIDIAによると、チップレット、チップ間接続、メモリー関連の技術を組み合わせ、顧客が専用チップをシステムとして導入する工程を支える。

MediaTekは自社のデータセンター向け製品情報で、NVLinkに加え、業界標準のUALinkやUECにも対応すると説明している。顧客がどの接続方式を選ぶかは、必要な性能や既存システムとの組み合わせによって変わる。NVIDIAとの提携は、MediaTekが顧客に提示できる構成を増やすものだ。

■スマートフォンからデータセンターへ

スマートフォン向け半導体で知られるMediaTekは、AIデータセンター向けの特注チップ事業を拡大している。GoogleのTPU向け入出力関連の設計にも関与していると専門メディアが報じており、Googleの半導体ではBroadcomも長く開発を担ってきた。

MediaTekは2026年6月、同年のデータセンター向けAI ASIC売上高を約20億ドルと見込むと説明した。2027年の対象市場を700億~800億ドル(約11兆1000億~12兆6000億円)と推計し、今後その10~15%を獲得する目標も示している。UBSは2026年1月、GoogleのTPU事業からMediaTekが得る売上高を2027年に40億ドル(約6320億円)と予測した。

ByteDanceとの契約が成立すれば、MediaTekにはGoogleに続く大口顧客が加わる。調達を広げるByteDanceと、データセンター事業を伸ばすMediaTekの双方にとって、協議の行方が重要になる。

元記事: ByteDance ASIC Deal: Nvidia Funds Chips US Export Controls Meant to Block

※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

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