テスラ・スペースXの半導体製造構想「Terafab」、インテルは協力継続、TSMCは一部借り受け案

2026年10月10日 21:58

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記事提供元:Tech Times

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イーロン・マスク氏は10月7日、半導体製造構想「Terafab」について、自身の企業が工場を建設・運営するとXに投稿した。Intelのリップ・ブー・タンCEOも同日、協力を続ける方針を示した。台湾積体電路製造(TSMC)について、マスク氏は施設の一部を借り受ける可能性に言及している。

■建設と運営はマスク氏側、Intelは協力を継続

マスク氏はXで「われわれがファブを建設し、運営する」と述べ、TSMCが望むならTerafabの一部を借り受ける可能性があると付け加えた。Bloombergによると、タンCEOは東京でのIntel日本事業50周年記念行事を前に、Terafabへの関与を続けると語った。

発言に先立つ10月2日、ニュースレター「Culpium」はTSMCとTerafab側の協議を報じた。マスク氏もXで協議を認め、予備的な段階にあると説明していた。施設の借り受けは、TSMCがTerafab全体の運営を担うという話とは異なるが、具体的な区画や設備、事業条件は示されていない。

Intelは4月7日、SpaceX、xAI、TeslaとともにTerafab構想に参加すると発表した。同社はチップの設計、製造、先端パッケージングに関する能力を生かし、構想の目標を支援すると説明している。今回のタンCEOの発言も協力継続を示したもので、工場の建設・運営主体をIntelと定めたものではない。

■テキサスで進むTerafab構想

Terafabは、ロジック半導体、メモリー、先端パッケージングを一体的に扱う構想として2026年3月に発表された。年間1テラワット分のAI計算能力に相当するチップの生産を目標に掲げ、Teslaの車両やロボット、SpaceXの宇宙関連事業で使う半導体を想定している。この数値は事業側が掲げる将来目標だ。

テキサス州のグレッグ・アボット知事は8月6日、SpaceXが同州グライムズ郡に垂直統合型の半導体工場を建設すると発表した。州の発表によると、Terafabの第1期投資額は168億ドル超で、3,000人の雇用創出を見込む。計画地は旧ギボンズクリーク発電所周辺に位置し、地元の事業資料には段階的な拡張計画も記されている。

マスク氏は、TerafabでTesla向けのAI5・AI6や、宇宙用途のD3を扱う構想を示している。用途ごとに製造工程を整えるには、設計から装置の調整、歩留まりの改善まで、継続した工程開発が必要になる。TeslaはIntelで17年以上の製造経験を持つゲイリー・ジャン氏をTerafabのディレクターに採用したと、Electrekが報じている。

■製造技術の焦点となるIntel 14A

マスク氏は4月のTesla決算説明会で、Terafabの本格的な施設にIntelの次世代製造プロセス「14A」を採用する考えを示した。14Aは、高開口数の極端紫外線露光技術「High-NA EUV」と、ゲートがチャネルを囲む構造のトランジスタ「RibbonFET 2」、背面給電技術「PowerDirect」を組み合わせる計画だ。

ASMLによると、High-NA EUV装置の開口数は0.55で、従来のEUV装置の0.33より大きい。開口数を高めると、より微細なパターンを露光しやすくなる。IntelとASMLは2026年9月、量産への導入に向けた技術開発の進捗を発表した。

Intelの日本語資料では、14Aは18Aと比べ、同じ電力なら性能が15~20%向上し、同じ性能なら消費電力が25~35%下がり、チップ密度は最大30%高まるとしている。これらはIntelの社内分析に基づく比較値で、製品で確定した性能を示すものではない。TSMCは別の製造プロセスを開発しており、両社の設備や工程の選択は異なる。

■協力先の広がりとIntelの事業上の意味

TSMCはTerafab以外にも米国で製造拠点を広げている。同社の発表では、アリゾナ州での投資計画は総額2,650億ドルに達し、現在示す計画には半導体工場6棟、先端パッケージング施設2カ所、研究開発センターが含まれる。Bloombergは10月1日、TSMCがテキサス州で新たな拠点を検討していると報じた。

Teslaは既存の供給先とも取引を続ける。マスク氏が2025年に説明した計画では、Samsung Electronicsがテキサス州テイラーの工場でTeslaのAI6を製造する。Samsungが公表した契約額は約165億ドル、契約期間は2033年末までだ。

両社の事業規模には差がある。TSMCが発表した2026年第2四半期の売上高は402億ドルだった。一方、Intelの提出書類によると、同四半期のIntel Foundryの外部売上高は2億9,300万ドル、部門全体の売上高は58億ドルである。Intel Foundryには社内向け製造も含まれるため、外部顧客の獲得が事業上の重要な課題となっている。

Intelの2025年の年次報告書は、14Aで有力な外部顧客を確保できない場合、次世代の先端製造技術を追求する計画を一時停止または中止する可能性に言及した。2026年第2四半期のIntel Foundryは約21億ドルの営業損失を計上している。米政府は2025年8月、既存の公的資金を含む投資を通じてIntel株の約9.9%を取得する合意を発表した。

■今後の焦点は設計と量産準備

Intelは14A向けのプロセス・デザイン・キット(PDK)を開発している。PDKは、設計者が製造工程の条件に合わせて回路を設計するための資料とツールの一式だ。タンCEOは、外部顧客向けのバージョン0.9を2026年10月に提供する予定だと説明している。

Intelは2026年第2四半期の決算説明会で、14Aを用いた社内製品の試験的な生産を2027年後半に始め、2028年には量産を拡大する計画を示した。Terafab側の製品設計と工場整備は、この技術開発と並行して進む。アナリストの郭明錤氏は、計画の規模、日程、人材確保を実行上の課題として挙げている。

元記事: Musk Ends Terafab Uncertainty: Intel Runs Fab, TSMC Limited to Sublease

※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

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