サイバーセキュリティ株に買い FFRIとデジタルアーツ

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サイバーセキュリティ関連株に買いが入っている。9月14日の終値はFFRIセキュリティ(3692)が前営業日比9.8%高の6,950円。デジタルアーツ(2326)は同6.6%高の4,780円となった。FFRIにはGMOインターネットグループによる株式買い増しも材料となった。企業のサイバー対策が注目されるなかで両社の強みと業績の違いを比較する。
■調査・復旧費用は約6割が1,000万円以上に
警察庁が9月10日に公表した2026年上半期のランサムウェア被害は123件だった。半期として過去最多を記録した。
ランサムウェアはデータを暗号化して金銭を要求する不正プログラムだ。被害企業などへのアンケートでは調査・復旧費用が1,000万円以上に上るケースが6割を占めた。復旧期間の回答でも1か月未満で復旧したケースは半数に満たなかった。
企業には復旧費用だけでなく業務停止による売上減少などの影響も生じ得る。対策の充実は事業を継続するうえでも重要となる。
■端末を守るFFRIとWeb・メールに強いデジタルアーツ
FFRIの主力製品「FFRI yarai」はパソコンなどの端末を守る。不審な動作を捉えることで未知の攻撃にも対応する。官公庁・安全保障関連の調査研究や開発も手掛けており関連案件の拡大が成長材料となる。
デジタルアーツは「i-FILTER」「m-FILTER」などを展開する。危険なWebサイトへの接続や不正なメールへの対策を支える製品だ。企業・学校・官公庁への導入を進めている。
8月27日には自社技術「Z-FILTER」を活用したNECの新サービスに関する受注目標を発表した。2026〜2030年度の5年間で累計約88億円を目指す。
主力製品で見るとFFRIは端末上の攻撃防御に特色がある。デジタルアーツはWeb・メールの安全な利用に強みを持つ。成長に向けてはFFRIの安全保障関連案件とデジタルアーツの協業による販売拡大が注目点だ。
■業績では明暗 FFRIは減益、デジタルアーツは3割増益
2026年4〜6月期のFFRIの売上高は前年同期比1.2%増の9億700万円だった。一方で営業利益は同30.0%減の1億8,500万円となった。
売上高は増えたが費用の増加が利益を圧迫した。売上原価に加えて販売費及び一般管理費も増加。販売費及び一般管理費は前年同期の約3億5,800万円から約4億2,500万円に膨らんだ。
同じ期間のデジタルアーツは売上高が同19.4%増の27億1,100万円。営業利益は同30.2%増の10億3,500万円だった。企業向けクラウド案件や「GIGAスクール構想 第2期」、省庁向け案件の獲得が業績を牽引した。
両社とも対策需要の拡大が事業機会となる一方で足元の収益には差がある。今回の四半期ではデジタルアーツが売上高と利益の伸びで上回った。FFRIは売上拡大を利益につなげることが課題となる。株価の上昇だけでなくこうした業績の違いにも目を向けたい。(記事:中村葵・記事一覧を見る)
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