Adobe Premiere、5つの生成AIモデルを統合―動画・効果音をタイムライン上で生成

2026年9月10日 13:10

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記事提供元:Tech Times

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Adobeは9月8日、Premiereのタイムライン上で動画や効果音を生成できる「生成メディアツール」を発表した。Adobe Fireflyに加え、Google Veo、Kling、Runway、Lumaのパートナーモデルを選択でき、外部サービスへ素材を書き出して再び読み込む手間を減らせる。

同社は、9月11日から14日までアムステルダムで開催される放送・メディア技術展「IBC 2026」に先立って新機能を発表した。Generate MusicとGenerate Soundscape、音声処理ツール、After Effects向けAIアシスタントなど、一部の機能はベータ版として提供される。

■Premiere内で5系統の動画生成AIを選択

生成メディアツールでは、タイムライン上で生成結果を配置する範囲を指定し、作成したい内容をテキストで入力する。Adobe Fireflyのほか、Google Veo、Kling、Runway、Lumaから用途に合ったモデルを選び、生成した動画を編集可能なクリップとしてシーケンスへ追加できる。

生成時には、シーケンス内のフレームを視覚的な参照として利用できる。既存映像のフレームをモデルへ渡すことで、周囲のショットに合わせた映像を作成しやすくする仕組みだ。生成された素材はシーケンス設定に合わせて配置され、生成後も通常のクリップと同様に調整や再生成ができる。

従来、外部の動画生成サービスを利用する場合は、ブラウザなどで映像を生成し、ファイルをダウンロードして編集ソフトへ読み込む必要があった。Premiere内で生成から編集まで進められるため、アスペクト比やシーケンス設定を確認しながら作業を継続しやすくなる。

モデルや出力設定によって消費する生成クレジットは異なる。パートナーモデルを含むプレミアム生成機能では、実行前に必要なクレジット数を確認する必要がある。

■日本向けの追加クレジットは月額1,580円から

Adobeが日本向けに案内している生成クレジット追加プランは、2,000クレジットが月額1,580円、7,000クレジットが月額4,780円、10,000クレジットが月額6,600円、50,000クレジットが月額3万1,680円で、いずれも税込みである。

同社の目安では、2,000クレジットで最大20本、7,000クレジットで最大70本、10,000クレジットで最大100本、50,000クレジットで最大500本の5秒動画を生成できる。実際の消費量は使用するモデルや機能、出力設定などによって変わる。

クレジット単価は、2,000クレジットプランが1,000クレジット当たり790円、7,000クレジットプランが約683円、10,000クレジットプランが660円、50,000クレジットプランが約634円となる。日本向け価格では、クレジット数が多いプランほど1,000クレジット当たりの価格が低い。

生成クレジットはCreative Cloudの各プランにも割り当てられるが、付与数や利用できるプレミアム機能は契約内容によって異なる。未使用分は翌月へ繰り越されないため、実際の契約内容とアプリ内に表示される残高、生成前に示される消費量を確認する必要がある。

■効果音、音楽、サウンドスケープも生成

生成メディアツールは動画だけでなく、効果音の生成にも対応する。音声トラック上で範囲を指定してプロンプトを入力すると、タイムライン内で必要な効果音を作成できる。自分の声を録音し、音のリズム、タイミング、強弱を指定するためのガイドとして使うことも可能だ。

ベータ版のGenerate Soundscapeは、最大15秒の映像を解析し、その内容やタイミングを踏まえた環境音と効果音のレイヤーを生成する。完成した音響を自動的に決定するのではなく、編集者が調整を加えるための出発点として位置付けられている。

同じくベータ版のGenerate Musicでは、テンポやループ方法を指定し、複数の候補から楽曲を選択できる。Adobeは、生成した音楽について、各種メディアで利用できる同期権を含み、商用利用に適したものとして提供すると説明している。

■音声の分離や自動ダッキングをベータ提供

Premiereでは、音声の修復やミキシングを支援する新機能もパブリックベータとして提供される。Enhance Audioは、1つの音声クリップに含まれる会話、音楽、環境音、効果音を個別に調整できるようにする。

Separate Crosstalkは、同時に話している2人の声を別々のトラックへ分離し、個別に編集できるようにする機能だ。インタビューなどで発話が重なった場合の音量調整や音声処理に利用できる。

Dynamic Auto Duckingは、会話、音楽などのバランスを自動的に調整する。音楽の音量を手作業でキーフレーム設定する工程を減らし、タイムライン上の変更に応じた調整を支援する。このほか、元のピッチや音色を保ちながら再生時間を変更するためのアルゴリズムも改良される。

■複数モデルを共通の編集工程へ組み込む

今回の特徴は、Adobe独自のFireflyだけでなく、複数のパートナーモデルを同じ生成メディアツールから選べる点にある。モデルごとに生成特性や設定、必要なクレジットが異なるため、編集者は目的に応じてモデルを使い分けられる。

Adobeは、個々の生成モデルだけでなく、生成した素材を既存のプロジェクトへ配置し、そのまま編集を続けられるワークフローをPremiereの強みとして打ち出している。どのモデルを選んだ場合も、生成、確認、再生成、編集をタイムライン中心の共通した操作で進められる。

一方、利用できるモデルや設定は、契約形態や地域などによって異なる場合がある。特にパートナーモデルでは、Adobe以外の組織が開発したモデルを使用することについて、利用開始時に確認を求められることがある。

■After EffectsではAIアシスタントをパブリックベータ提供

Adobeは、After Effects向けのAIアシスタントもパブリックベータとして提供する。Premiereの生成メディアツールが新しい映像や音声を作成するのに対し、After EffectsのAIアシスタントは、自然言語の指示に基づいてアプリケーション内の作業を支援する。

アシスタントは、現在開いているコンポジションだけでなく、プロジェクト全体を対象にできる。多数のレイヤーを含むプロジェクトの整理、技術的な問題の確認、壊れたエクスプレッションの修復、コードを手作業で書かずにエクスプレッションを利用した動きを作る作業などを支援する。

編集者はアシスタントに任せる作業を選び、生成された結果をAfter Effects上で引き続き調整できる。複数の操作を伴う反復的な工程を自然言語から実行し、モーションデザインの作業時間を短縮することが狙いだ。

■Color ModeやFrame.io連携も強化

Premiereのカラーグレーディング環境「Color Mode」もベータ版として更新される。新しいAuto Colorは、クリップ、指定したグループ、シーケンス全体の色温度と露出をワンクリックで補正する。

新たなStyle ModuleとしてVignetteとMidtonesも追加される。PropertiesパネルとEffectsパネルは、機能へ移動しやすいよう再設計された。

Frame.io Mounted Storageは、すべてのアカウントで利用可能になった。クラウド上のフル解像度メディアをローカルへ手動でダウンロードすることなく、Premiereのタイムラインへストリーミングできる。

■Premiereが技術・科学部門のエミー賞を受賞

Television AcademyとNational Academy of Television Arts and Sciencesは9月3日、Adobe Premiereの開発に対して、2026年のEngineering, Science & Technology Emmy Awardを授与すると発表した。授賞式は10月14日、米カリフォルニア州ノースハリウッドのTelevision Academy Saban Media Centerで開かれる。

表彰では、異なるカメラ、コーデック、フレームレート、アスペクト比の素材を単一のタイムライン上で扱えるフォーマット非依存の設計や、機械学習と生成AIの機能をタイムライン上のネイティブな操作へ取り入れてきたことなどが評価された。

またAdobeは、Mac版Premiere、After Effects、Media Encoder、Auditionについて、バージョン27.0以降はM1以降のApple Siliconを必須とする。Intel搭載Macではバージョン26.xを引き続きインストールして利用でき、同系列のセキュリティ更新も通常のサポートライフサイクルに従って提供されるが、バージョン27.0以降へ更新することはできない。

元記事: Adobe Embeds Five Competing AI Video Models in Premiere, Killing Round-Trip Export

※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

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