IFA 2026、Xiaomiが380製品超を展示―AMDは最大192GBメモリのAI向け新CPUを訴求

2026年9月5日 21:58

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記事提供元:Tech Times

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IFA 2026が9月4日、ドイツ・ベルリンのメッセ・ベルリンで開幕した。Samsung Electronicsが従来の大規模展示を市内の独自会場へ移す一方、Xiaomiは初出展で380以上の製品を集めた大型ブースを展開した。AMDは最大192GBの統合メモリをサポートする「Ryzen AI Max PRO 400」シリーズを通じ、クラウドに依存せず端末上でAIを動かすローカルAIを訴求した。

■Samsungは大型展示をベルリン市内へ移転

IFA 2026は9月4日から8日までの5日間、メッセ・ベルリンで開催される。主催者によると、会場には49カ国から1900を超えるブランドが集まり、AI、ロボティクス、スマートホーム、モビリティなどの製品や技術を紹介する。

今回の大きな変化が、1991年の初出展以来、長年にわたってメッセ・ベルリンで大規模展示を続けてきたSamsungの会場戦略である。同社は2026年、従来型の大型ブースを設けず、メッセ会場から約8km離れたベルリン中心部のフンボルト・カレで独自展示「Samsung Connect」を開催している。

Samsung Connectの会期は9月2日から6日までで、メディア、販売事業者、企業顧客などを主な対象とする。Samsungは2026年1月のCESでも、ラスベガス・コンベンション・センターの大型展示に代えて、ウィン・ラスベガスに独自の展示スペースを設けていた。

一方、SamsungがIFAとの関係を解消したわけではない。同社はメッセ・ベルリン内のPalais am Funkturmに設けられたコンテンツ制作者向けエリア「IFA Creator Hub」のメインスポンサーを務め、公式出展者情報にもクリエイター向けエリアとミーティングルームでの参加が掲載されている。

独自会場では、AIをテレビ、ディスプレイ、PC、モバイル機器、家電へ横断的に組み込む構想を紹介している。展示製品には「Samsung Galaxy S26 FE」や、最大1100Hzのリフレッシュレートに対応する27インチゲーミングモニター「Odyssey G6」などが含まれる。

Odyssey G6が最大1100Hzで動作するのは、Dual Modeで1280×720ピクセルのHD表示へ切り替えた場合である。2560×1440ピクセルのQHD表示では最大600Hzとなる。Samsungが世界初とうたう仕様だが、実際の表示性能はPCやゲームが出力できるフレームレートなどにも左右される。

Samsung Galaxy S26 FEは米国で699.99ドルから販売される。日本語のSamsung公式情報ではグローバル発売が案内されているものの、9月5日時点で日本向けの価格や発売日は示されていない。

■Xiaomiが過去最大規模の海外単独ブース

Samsungが従来型の大型展示を見送る一方、XiaomiはIFAへ初出展し、Hall 6.2を中心に3300平方メートルを超える展示スペースを設けた。同社にとって過去最大規模の海外単独ブースで、パーソナルデバイス、スマートホーム、モビリティを横断する380以上の製品、技術、デモンストレーションを展示している。

展示の中心となるのが、「Human × Car × Home」スマートエコシステムである。スマートフォンやウェアラブル端末、家電、自動車などをXiaomi HyperOSとAIで連携させ、個々の機器を別々に操作するのではなく、利用者の意図や状況に応じて複数の機器を協調させる構想だ。

会場は「AI Tomorrow」「AI Today」「Human × Car × Home Product Portfolio」の3エリアで構成される。このうち製品ポートフォリオのエリアでは、調理・食品保存、ホームクリーニング、空気管理、オーディオビジュアル、安全・セキュリティ、パーソナルデバイス、スマートモビリティの7カテゴリーを紹介している。

Xiaomiによると、同社のコンシューマー向けAIoTプラットフォームに接続された機器は、スマートフォン、タブレット、ノートPCを除いて11億台を超え、世界で1億7500万人以上の利用者や世帯に使われている。これらは同社発表に基づく数値である。

モビリティ分野では、電気自動車「Xiaomi SU7 Max」などをスマートホーム機器と組み合わせたデモを実施している。同社によると、中国本土での自動車納車台数は市場参入から約2年間で70万台を超えた。欧州での販売については、2027年を目標として準備を進めている。

XiaomiはAI、電気自動車、ロボティクス、OSなどを対象として、2026年から2028年までに500億元、約60億ユーロを研究開発へ投じる方針も示している。投資額や対象期間は同社の計画であり、今後の実績を示すものではない。

■接続型エコシステムで意識されるデータ管理

スマートフォン、家電、自動車を一つのアカウントやプラットフォームで結ぶ仕組みでは、利便性に加えて、収集するデータの種類、保存場所、第三者への提供条件、アプリの権限などが重要になる。これはXiaomiに限らず、接続型のスマートホームやモビリティサービスを選ぶ際に確認すべき項目である。

Xiaomiをめぐっては、リトアニア国防省の国家サイバーセキュリティセンターが2021年、欧州向け「Mi 10T 5G」を調査し、一部の組み込みアプリに、特定の語句を照合する機能が含まれていたと報告した。調査時点でEU向け端末の機能は無効になっていたが、同センターは関連するリストを遠隔更新できる構造に懸念を示した。

台湾の国家通信放送委員会も2022年、台湾で販売された同型端末を検査し、複数の組み込みアプリが政治関連語句を含む照合ファイルを取得できることを確認した。台湾当局は、関連する閲覧情報が送信される可能性や、利用者が機能を停止する設定を持たない点について、個人情報とプライバシー上の懸念を示した。

Xiaomiは、利用者の通信を検閲したり、検索、通話、ウェブ閲覧、第三者製アプリの利用を制限したりしていないと否定している。また、欧州では一般データ保護規則などの適用法令を順守するとしている。

中国の国家情報法第7条は、組織と国民に対し、法律に従って国家情報活動を支持、援助、協力することを求めている。一方、個別の製品やデータについて、企業が実際にどのような情報提供を求められたかは、この条文だけから判断できない。利用者や企業は、過去の当局調査と事業者の説明の双方を踏まえ、プライバシーポリシー、アカウント設定、アプリ権限、ネットワーク構成を確認する必要がある。

■AMDは最大192GBメモリでローカルAIを訴求

AMDの基調講演では、「Ryzen AI Max PRO 400」シリーズを搭載する次世代の業務用AI PCやワークステーションが中心となった。AMDは同シリーズについて、最大3000億パラメータのAIモデルをローカル環境で実行できる世界初のx86クライアントプロセッサとうたっている。

最上位の「Ryzen AI Max+ PRO 495」は、Zen 5アーキテクチャに基づくCPUコアを16基、RDNA 3.5ベースのグラフィックス演算ユニットを40基搭載する。NPUにはXDNA 2アーキテクチャを採用し、AI処理性能は最大55 TOPSとしている。TOPSは、一定条件下で1秒間に処理できる演算回数を兆単位で表す指標である。

同シリーズの特徴は、CPUとGPUが共有する統合メモリを最大192GBまで構成できる点にある。このうち最大160GBをグラフィックスやAI処理向けに割り当てられる。前世代のRyzen AI Max PRO 300シリーズが対応する最大128GBから容量を広げた。

大規模言語モデルのローカル実行に必要なメモリ量は、モデルのパラメータ数だけでなく、量子化方式、コンテキスト長、同時処理数、使用するソフトウェアなどによって変わる。192GBの統合メモリは、これまで一般的なノートPCでは収容が難しかった大規模モデルや、複数モデルを組み合わせるAIワークフローへ対応できる余地を広げる。

AMDはRyzen AI Max PRO 400シリーズについて、前世代と比較して大規模言語モデルの処理性能を最大50%高めたとしている。この数値はAMDの測定条件に基づくため、使用するモデル、精度、ソフトウェア、電力設定によって実際の性能は異なる。

■ロボティクスとフィジカルAIも主要テーマ

IFA 2026では、デジタル空間で情報を処理する生成AIだけでなく、センサーや駆動装置を備え、現実空間で動作するロボットを「フィジカルAI」として紹介する展示や講演も目立つ。

ロボティクス分野には、中国のUnitree、AGIBOT、DEEP Robotics、EngineAI、Dobotなどに加え、ドイツのNEURA Roboticsが参加している。9月5日には、複数のヒューマノイドロボットがランウェイ形式で歩行や動作を披露する「Robots on Runway」や、ヒューマノイドロボットをめぐる期待と実用性を検討するセッションが予定されている。

NEURA Roboticsの創業者兼CEOであるDavid Regerは、同日午後に同社のフィジカルAI構想について講演する。同社は2026年6月、最大14億ドル、約2184億円のシリーズC資金調達枠を発表した。Tether、Qualcomm Technologies、Amazon、NVIDIA、Bosch、Schaeffler、欧州投資銀行などが参加している。

調達額は「最大14億ドル」であり、全額の受け取りが完了したことを意味するものではない。NEURAは資金をロボットの量産体制、共有型AIプラットフォーム「Neuraverse」、実環境でロボットを学習させる施設の展開などに充て、2030年までに数百万台規模の生産体制を目指すとしている。

■AIが製品単体から接続基盤へ

IFA 2026の展示からは、AIが特定の製品に追加する一機能から、複数の機器やサービスをつなぐ基盤へと位置付けを広げていることが見て取れる。

Xiaomiはスマートフォン、家電、自動車をHyperOSとAIで連携させ、AMDは大規模なAI処理をPC内で実行するための演算性能とメモリ容量を訴求する。NEURAをはじめとするロボティクス企業は、AIによる認識や判断を現実空間での動作へ結び付けようとしている。

展示会の形も変わりつつある。Samsungは大勢の来場者が行き交う大型ブースから、説明や商談を管理しやすい独自会場へ軸足を移した。対照的にXiaomiは、初出展で大規模な会場展示を行い、欧州市場におけるブランドと製品群の存在感を高めようとしている。

両社の選択は、大型見本市で広い来場者層へ接触する価値と、対象を絞った独自イベントの価値をどう評価するかという、異なる展示会戦略を示している。IFA 2026は、AI製品の発表の場であると同時に、世界のテクノロジー企業が欧州市場への向き合い方を示す場にもなっている。

元記事: IFA Berlin 2026 Opens: Samsung Exits, Xiaomi Moves In, AMD Makes AI Personal

※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

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