加速する円安 副業で輸出せどりをするなら今がチャンスなのか?

2022年4月17日 07:45

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 円安が進んでいる。通常であれば円安は、副業で輸出せどりをするのに有利な状況のはずだ。本記事では、加速する円安状況において、副業で輸出せどりを行う際に注意すべきポイントについて紹介する。

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■通常なら輸出に有利だが・・

 現在、対ドル為替レートは1ドル126円台半ばまで下落している。これほどの安値は約20年ぶりのことで、異例の事態に経済界は今後の対応を迫られている状況だ。

 本来なら、円安は輸出企業にとって有利な状況になる。これはせどりの副業においても同様で、輸出せどりをするなら円安はチャンスなのだ。

 だが2022年に入ってからの経済状況においては、チャンスと言い切れない部分もある。以前なら、円安が進むと日本の輸出企業に有利になるため、同時に株高になることが多かった。

 だが、新型コロナウイルス、ウクライナ危機、原油高やアメリカの利上げなどが重なり、期待に反して株価は上がっていない。

 原油高に加え円安の加速により、輸入に頼る日本では原材料の高騰に繋がっている。こうした状況は4月の値上げラッシュの一因となっており、歓迎できないインフレは、現在の日本経済にとって悩ましい問題だ。

■輸出せどりは輸入や国内転売と異なる部分に注意が必要

 加速する円安の状況は、輸出せどりの副業にはチャンスでもあるが、先が読みにくいためリスク管理も徹底すべきだろう。

 円安による原材料高騰などは価格に転嫁されるため、輸出せどりに使う商品の仕入れ値も上がってしまう。つまり仕入れ値が高くなると、いくら輸出せどりに有利な状況でも利益を圧迫してしまうのだ。

 個人で輸出せどりの副業を行う場合は、取り扱う商品の選定にも気を配るべきだろう。海外で人気のある国産品や日本限定モデルのアパレルなど、単価が高く一定の需要が見込めるものが相応しい。原油高で輸送費も高くなる状況なため、利益よりも転売コストの負担が大きくなる少額商品を避ける狙いもある。

 副業で輸出せどりを行う場合は、eBayやAmazonといった国際的な通販サイトにアカウントを開設するのがおすすめだ。だが輸出せどりには重要な注意点がある。それは、日本と海外の買い物文化の違いだ。

 海外では、届いた商品が気に入らなければ、開封して少し使用したものでも返品・返金を業者に求めることに躊躇がない傾向にある。出品者の評価が下がるのを避けるためにも、返品・返金へは柔軟に対応しなければならない。返品が多ければ、原油高によって増えた輸送費の負担も大きくなるため、事前に返品ポリシーを設定しておくべきだろう。

 本来であれば円安は、輸出せどりの副業にとってチャンスだ。だが現在置かれている異例の状況では、リスク管理を徹底しないとむしろ損してしまう危険性も強く意識しなければならない。(記事:西島武・記事一覧を見る

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