UAEの火星探査機「HOPE」、日本時間2月10日未明に火星到達へ

2021年2月9日 08:07

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火星探査機「アルアマル」を乗せたH-IIAロケット42号機打ち上げの様子。(c) JAXA

火星探査機「アルアマル」を乗せたH-IIAロケット42号機打ち上げの様子。(c) JAXA[写真拡大]

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 ドバイから日本の国民にとっても注目のニュースがもたらされた。2020年7月20日に三菱重工のH2Aロケットにより打ち上げに成功した、アラブ首長国連邦(UAE)の火星探査機「HOPE(アルアマル)」が、世界各国で展開されている3つの火星探査ミッション(UAE、中国、米国)の中で最もはやく、火星に到達する予定であることが報じられたのだ。

【こちらも】三菱H-IIAロケット42号機打ち上げ成功 (1) 衛星はUAEの火星探査機「HOPE」

 サウジアラビアのアラブニュース日本語版によれば、HOPEは、2月9日火曜日午後7時42分(UAE時間、日本時間では2月10日午前0時42分)に火星に到達すると報じられている。UAEにとってこのタイミングは、1971年の建国からちょうど50周年を迎える節目となる年でもある。この記事を執筆している時点でまだ火星到達の成否は明らかになっていないが、成功すればUAEは米国、インド、旧ソビエト連邦、欧州宇宙機関に次いで世界で5番目の火星探査を成功させた国となる。

 HOPEは火星における1年、つまり687日間、火星を周回する予定となっているが、火星着陸の予定はない(なお、中国と米国のミッションでは火星着陸も計画されている)。現時点で火星周回軌道突入の成功の可能性はヒフティヒフティであるとUAEのミッション責任者は見ている。

 HOPEはこれから火星の重力に捕らえられ、周回軌道に入るため大幅に減速し、時速12万1,000 km(秒速33.6km)の巡航速度を時速約1万8,000km(秒速5km)に下げる必要がある。燃料の半分を消費するこのプロセスは、2月9日のグリニッジ標準時15時30分(日本時間の2月10日午前0時30分)に開始されるが、進行状況の信号が地上管制に到達するまで11分かかるため、成否が判明するのは日本時間の2月10日午前1時ごろになる模様である。

 火星着陸という華々しい計画は予定されていないにしろ、日本企業も参画している中東の国の一大ミッションには、日本人としても目が離せない。なにせ小惑星探査でサンプルリターンの偉業を複数回達成した日本においても火星は未踏の惑星であり、HOPEはある意味で日本人の希望も担っているからだ。(記事:cedar3・記事一覧を見る

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