アメリカ大統領選を前にして世界の株価指数を振り返る 後編

2020年10月18日 16:49

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 アジア圏内に戻り、アメリカと対立する中国(上海)の株価指数は、年内最安値が11,496ポイント、10月15日の終値は15,854ポイントであり、37.9%の伸び率となっている。伸び率としては日本やアメリカ、ドイツには及ばないものの、過去10年間の高値を更新していることは特筆すべき事実だ。世界の大国を見回しても、このような国は無い。伸び率の高いアメリカであっても、ダウ平均は年初来高値には到達できていないのだ(S&P 500は9月に過去最高を更新している)。

【前回は】アメリカ大統領選を前にして世界の株価指数を振り返る 前編

 そして、中国による国家安全維持法に揺れた香港の株価指数は、年内最安値が22,042ポイント、10月15日の終値は24,097ポイントであり、たったの9.3%の伸び率にとどまっている。アジアの金融ハブとして発展してきた香港は、中国と対立するアメリカからの制裁も波及する結果となり、コロナウイルス対策の成果もむなしく、苦戦を強いられている状態だ。

 コロナをただの風邪を揶揄するボルソナロ政権が率いるブラジルの株価指数は、年内最安値が63,569ポイント、10月15日の終値は99,054ポイントであり、意外にも55.8%の伸び率を誇っている。経済最優先を貫き通してきたボルソナロ政権は、感染者が拡大する中でも支持率が上がり、2020年8月には過去最高となった。株価指数がアメリカやドイツに匹敵するほど伸びているのであれば、有言実行という意味で評価せざるを得ない一面があるのだろう。

 続いて、商品先物についても触れていく。まずは金相場だが、年内最安値が1451.2ポイント、10月15日の終値は1908.4ポイントであり、31.5%の伸び率を誇っている。伸び率はさほど高くはないものの、中国の株価指数のように年初高値を更新して右肩上がりに値上がりしている商品として注目を集めている。商品としての金を評価してこなかったウォーレン・バフェットが、先日、金鉱株に手を出したことも話題になったばかりだ。

 最後に、1983年の先物上場以来、初めてマイナス価格となったことで話題を集めた原油は、年内最安値が0ポイント、10月15日の終値は41.19ポイントであり、伸び率の算出はできないが、コロナウイルスの第2波が世界で広がる中、あまり反応を見せていないのが気になるところだ。そもそも原油収入が拠り所となっているOPEC関係国が、減産に足並みをそろえていることが大きな理由であるため、コロナウイルスの影響に加えて、OPECの動きに注意すべきといえよう。

 ここまで各国の株価指数と主要な商品価格の伸び率を見てきたが、ブラジルの伸び率を見ていると、もはやコロナウイルスの動静は、今後の株価に直接的な影響を与えていないのかもしれないと見紛う。それよりも、アメリカ大統領選やイギリスのEU離脱交渉の行方が、今後の株式市場や商品先物市場に影響を強く与えるのかもしれない。まずは今まさに揺れ動いているイギリスのEU離脱交渉と、11月3日のアメリカ大統領に注目されたい。(記事:小林弘卓・記事一覧を見る

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