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FRBの新議長指名で、金・銀価格暴落の不思議
●FRB新議長にウォーシュ氏選出
トランプ米大統領は1月30日、次期FRB(米連邦準備理事会)議長にケビン・ウォーシュ氏を指名すると発表した。
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ウォーシュ氏は、かねてトランプ大統領が新議長に望む本命と言われていた。
ただウォーシュ氏は、金融緩和に積極的ではないと見られており、一時的にドル高が進み、前日に史上最高値だった金・銀にも売りが広がった。金価格は12%下落で46年ぶりの下落率を記録し、銀価格も33%下落した。
NYダウも約180ドル下落するなど、混乱した。
ウォーシュ氏選出は“FRBショック”なのだろうか?金・銀バブル崩壊のサインなのだろうか?
●ケビン・ウォーシュ氏でどうなる?
ウォーシュ氏は米金融大手モルガン・スタンレーの副社長兼執行役員を務めたのち、2002年からはブッシュ政権に参加。2006年には史上最年少35歳でFRB理事を務めた。2008年の金融危機では米保険大手AIGの救済に尽力した。
しかし当時は、FRBによる迅速な金利の引き下げを批判しており、2011年のQE2(量的緩和第2弾)には、理事として唯一懐疑論を唱えている。利上げはインフレを加速させるだけと主張していた。
だが最近は、積極的な利下げを拒否するパウエル氏に批判的で、トランプ氏が「不満を抱くのは当然だ」と論じていた。
●金・銀には冬の時代到来?
今回はウォーシュ氏の就任により、FRBの独立性が失われるという懸念から金・銀価格が下落した。
ウォーシュ氏は共和党と深いつながりがあり、義父が共和党の大物でトランプ氏と密接な関係であることからも、ウォーシュ氏がトランプ氏の言いなりになると市場で懸念されている。
だがタカ派のウォーシュ氏がトランプ氏の利下げ圧力を素直に受け入れるかは未知数で、就任も6月であることから、これから様々な発言が出てこないと何とも言えない。
FRBの独立性が懸念されながらも、金利上昇とドル高となるなど、色々矛盾することが多い。
単純に考えるなら、ドル高によって金が売られた。金・銀の需要は底堅いが、最近の一方的な上昇に対する利益確定売りの可能性も高く、ショック相場と決めつけるのは早計である。(記事:森泰隆・記事一覧を見る)
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