ソフトバンクが携帯料金「値下げ」を検討中? KDDIも続くという値下げへの動きは本物か?

2020年10月16日 17:55

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 ソフトバンクの携帯料金プランの見直しが大詰めを迎えている。現在の50ギガバイト(4G)で1カ月7480円の料金プランに半量(20~30ギガバイト)程度のプランを新設し、5000円を割り込む料金にする。同じように20~30ギガバイトのプランを持たないKDDIも同様の検討を進めている。

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 ソフトバンクとKDDIで行われている検討は、30ギガバイトで1カ月7150円のプランを運用しているNTTドコモとの比較では、3割程度の割安感を演出することは可能かもしれない。だが容量が小さくなれば価格が引き下げになるのは当然のことであり、品揃えが増えただけで携帯料金の引き下げとは言えそうにもない。

 さらに20~30ギガバイトの新プランは4Gが前提なので、今後普及が進むと思われる5Gとは別ということになる。

 楽天モバイルが、4Gも5Gも関わりなく1カ月2980円(基地局整備中なので通信品質は落ちるが)であることを考えると、なおさら「腰引け感」は強いが、取りあえず3大キャリアの品揃えは同等の状態になる。携帯料金が本当に動き始めるのは、NTTがNTTドコモを完全子会社にするTOB(株式公開買い付け)が終了する、11月中旬以降になると考えていた方が良さそうだ。

 3大キャリアは現在5G網整備のための膨大な投資を迫られており、同時に携帯料金の引き下げを検討するというジレンマの中にある。

 5Gは高速通信が可能で低遅延が売りである反面、電波の届く範囲が狭いために4Gよりも緻密な基地局網を構築する必要がある。このため競合状態にあるソフトバンクとKDDIは、4Gの周波数帯と5Gの電波を混在させて5Gの通信を可能にする「DSS(ダイナミック・スペクトラム・シェアリング)」技術を導入し、共同で5G基地局を増設する方向に進んでいる。

 22年3月までに5Gで90%の人口カバー率を目指すとソフトバンクの宮内謙社長が明言した。膨大な投資負担を軽減するための協業なのだろうが、やや気になる組み合わせだ。

 これに対してドコモにはNTTが全国に展開する電信柱という資産を、基地局に活用できるというアドバンテージがある。

 5Gへの投資を続けながら携帯料金の引き下げを実現するのか、携帯料金の引き下げを行ったうえで5Gへの投資を行うのか、単なる優先順位では決められそうもない大きな問題が、本格的に動き出すのはもう少し先になりそうだ。(記事:矢牧滋夫・記事一覧を見る

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