ランサムウェア攻撃により初の死者、独ケルンの検察が過失致死容疑で捜査

2020年9月22日 08:55

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記事提供元:スラド

ドイツ・デュッセルドルフで大学病院のシステムがランサムウェアによる攻撃を受けて救急患者を受け入れられなくなり、遠くの病院へ搬送されることになった78歳の女性患者が死亡した件について、ケルンの検察が過失致死容疑での捜査を開始したそうだ(APの記事Kölner Stadt-Anzeigerの記事HackReadの記事The Registerの記事デュッセルドルフ大学病院のプレスリリース)。

このランサムウェアが表示するランサムメッセージの宛先はデュッセルドルフ大学(ハインリッヒハイネ大学)になっており、誤ってデュッセルドルフ大学病院を攻撃してしまったようだ。ランサムウェア攻撃者の中には医療機関を攻撃しないと明言している者もいるが、この攻撃者も地元警察から連絡を受けて攻撃を中止し、復号鍵を提供している。しかし、死亡した女性が救急搬送されてきた11日深夜の時点でシステムは復旧しておらず、約30km離れたブッパータールの病院に搬送されることになる。これにより処置が1時間ほど遅れ、病院到着後しばらくして女性は死亡した。医療機関へのランサムウェア攻撃により救急患者が別の医療機関へ搬送されるのは今回が初めてではないが、ランサムウェア攻撃の直接的・間接的な結果として死者が出るのは初とみられる。

ケルンの検察官は当初、恐喝やコンピューター破壊容疑で捜査していたが、過失致死容疑が十分に成立すると判断したそうだ。ただし、女性が死亡した当時の状況がまだ完全には明らかになっていないことを強調したとのこと。なお、攻撃者は復号鍵の提供後、連絡が取れなくなっている。また、ランサムウェアが悪用した脆弱性はCitrix ADP/Gateway/SD-WAN WANOPアプライアンスで見つかった任意コード実行の脆弱性(CVE-2019-19781)で、1月に修正済みビルドがリリースされている。 

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※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

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