新型コロナ関連の経営破たん、全国で93件に 急増続く 東京商工リサーチ調べ

2020年4月26日 08:45

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 東京商工リサーチは24日、中国武漢発・新型コロナウイルスの感染拡大が原因で経営破たんした事業者が、全国で93件に達したと発表。このうち4月の破たん件数は68件と全体の7割強を占め、第4週だけで3月の23件を上回る27件あり、破たん件数は加速度的に増加している。

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 業種別では、宿泊業(18件)、飲食店(15件)、アパレル関連(10件)の3業種が全体の4割強を占める。地域別では、他の地域より早いタイミングで外出自粛が要請された東京都が21件で、北海道(11件)、静岡県(7件)、兵庫県(6件)が続く。

 政府は24日、中小企業庁が1日時点の情報を基に作成した、2020年度版の中小企業白書・小規模白書を閣議決定した。中小企業においては、外出自粛による売上急減のほか、新しいビジネスを展開するための商談会・展示会の延期が影響を与えている上、特に宿泊業や飲食業は手元資金が少なく資金繰りが懸念される点を明記。

 また、企業が緊急事態に遭遇した場合において、損害を最小限にとどめつつ中核事業の継続ないし早期復旧を可能とするための方法等を取り決める「事業継続計画(BCP)」についても、大半の中小企業が策定していない状況を説明。一方で、感染の影響が広がる中でも、新製品開発や販路開拓など新たな価値創造に取り組む中小企業の事例も紹介している。

 中国・武漢市で昨年12月頃に発生したといわれる新型コロナウイルスの世界における感染者数は、米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によれば日本時間26日午前7時時点で288万人超、死者数は20万人を超えた。外務省が発表する国別の統計(25日時点)によれば、累計感染者数は米国の89万6,676人を筆頭に、スペイン(21万9,764人)、イタリア(19万2,994人)、ドイツ(15万0,383人)、英国(14万3,464人)、フランス(12万2,577人)、トルコ(10万4,912人)、イラン(8万8,194人)、中国(8万2,816人)が続く。1週間前と比べ、英国とフランスの順位が逆転し、トルコとイランが中国を上回った。

 発生源となった中国における感染者の増加数は、中国政府が発表する情報では、直近1週間で97人と少ない。欧米各国で感染者が急増する状況下、中国政府は自国の早期正常化をアピールすると同時に、38億枚ものマスクを海外へ輸出するなど国際支援の姿勢を強烈にアピールしている。一方、21日には米ミズーリ州が中国政府、中国共産党等を提訴するなど、米国を中心に先進諸国では感染拡大に対する中国の責任論が強まりつつある。

 かかる状況下、東京商工リサーチは新型コロナウイルスの感染拡大に関連する経営破たん事業者数を集計した。24日17:00時点で93件に達し、このうち66件が負債1,000万円以上の私的整理ないし法的整理。破たん件数が急増する中、地域や業種を問わず幅広い事業者へ影響が拡大している。大手や中堅企業を含め、銀行融資の確保や資産を現金化する動きが続く。(記事:dailyst・記事一覧を見る

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