香港国際空港、運用再開も再び出発便が運行停止に

2019年8月13日 21:19

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 香港国際空港では12日、香港政府に対する抗議行動を展開する5,000人を超える人々が集まったため、夕方以降の発着便は全便欠航せざるを得ない状況に陥った。

 13日午前中に運行は再開されたものの、欠航便も多く発生し、ダイヤ通りの運航は難しい状態が続いたが、デモ隊が再び座り込みを行ったことで、夕方には出発便が運行停止となった。

 日本から香港国際空港へ就航しているのは、全日本空輸、日本航空、ピーチ航空、ジェットッスタージャパン、キャセイパシフィック航空・香港ドラゴン航空、香港エキスプレス航空、香港航空の各社である。

 そもそも今回の抗議行動の発端は何だったのだろうか?

 19年4月、香港政府は「犯罪人引渡協定」を結んでいない中国本土・マカオ・台湾に対して、重大犯罪者の身柄を引き渡せるよう「逃亡犯条例改正案」を議会に提出したことに端を発している。

 これに対し6月9日、大規模な抗議デモが起こり、主催者の発表では100万人が参加したと言われる。その後も抗議デモは続いたため、香港当局は同月15日には同条例改定の提案を一旦取り下げたが、香港の人たちの怒りは収まらず、翌16日にも大規模デモが続いた。

 香港当局は改定案を一旦取り下げてはいるが、全面撤回したわけではない。住民は改定案の全面撤回及び行政長官である林鄭月娥(リンテイゲツガ)氏の辞任を求めている。

 8月5日には香港国際空港において、空港職員が職場放棄するなどにより250便が欠航するなどし、その後空港にまで抗議行動が拡大していった。

 14日以降各航空会社は通常通りの運航を目指しているものの、予断を許さない状況であり、搭乗前にそれぞれの航空会社のホームページなどで最新の情報を確認するよう利用客に呼びかけている。(記事:kan1713・記事一覧を見る

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