スポーツカー化するSUV その流れとメーカーの思惑を探る

2019年8月11日 18:19

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「スポーツSUV」の一台であるメルセデス・ベンツ・GLCクラス クーペ (画像: メルセデスベンツ・ジャパンの発表資料より)

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 スポーツカーの形をしたSUVは、初めて見る人にとっては衝撃的であっただろう。

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 近年は「SUVのスポーツカー化」が顕著である。BMWからはX6やX4などがクーペデザインで登場し、メルセデスベンツからはGLEやGLCクラスのクーペモデルが登場している。最近では2018年2月に発売されたランボルギーニ・ウルスのように、形だけでなく走行性能もスーパーカー同然の車まで出てきた。SUV市場で一体何が起きているのか。

 1990年代にRVブームが勃興し、三菱・パジェロ、トヨタ・ランドクルーザーなどのように、オフロードでも力強く走り抜けられるパワフルなSUV車両が人気を集めた。

 しかし近年のSUVは価値観が多様化している。オフロードだけでなく市街地や高速道路での乗り心地を求めた「街乗り」向けのクロスオーバーSUVが多く見られるようになった。日産・エクストレイルや高級SUVのレクサス・RXなどがそれにあたる。しかし、海外のメーカーには、日常で使えるだけでは飽き足らないのか、SUVをスポーツ化したところもある。

 その元祖ともいえるのは2002年に誕生したポルシェ・カイエンである。4.9LのV8ターボエンジンから500~550馬力を叩き出す性能はまさにスポーツカー顔負けであり、当時多くのカーマニアはSUVでこんなことができるのかと衝撃を受けただろう。しかし6年後にはさらなるサプライズがSUV市場に訪れた。2008年に発表されたBMW・X6は、SUVにも関わらず屋根からテールエンドが斜めに垂れ下がる「ファストバック」を採用し、自動車ファンを驚かせた。

 公開前の2007年9月11日のBMWBLOGによると、当時のX6のデザイナーであるピエール・ルクレルク氏は、「X6は真のスポーツカーにしてBMWの伝統を守るもの」「(当時の)マーケットにはこんなものないからね」と語っている。

 X6開発当初はほかのSUVとの差別化が主たる目的だったようだが、SUVの多様化により、いつしか機能性とスポーティな走行性能の両立を目指す「スポーツSUV」の分野が生まれたのだろう。GLEやGLCクラスのクーペを生んだメルセデス・ベンツやランボルギーニは、X6との違いを見せるために、ルックスに限らず走行性能も派手なSUVを生み出す狙いがあったと考えられる。

 スポーツカー化したSUVは見た目でも性能でも自動車ファンを魅了する。従来のSUVの常識を根底から覆した「スポーツSUV」市場の今後が注目される。

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